いきなりタックルって何事?
麻薬関連の捜査中に情報提供者として接触した若者。が、どこか態度がいけすけない。刑事さんの質問に対しても適当な返事がせず、しまいには、もっと情報が欲しければ金を出せという始末。
呆れる刑事さんでしたが、貴重な情報を得て捜査が進めばそれに越したことはないと渋々、彼の要求を飲みます。
と、その時に突然、彼にタックする男性が現れ、店中はヒッチャカメッチャカ状態。その情報がとんでもない貴重なモノだったのでしょう。そばで聞いていた仲間がこれはまずいと思い静止にかかり、殺してしまうと。
ところが、彼に飛び交っかたのは刑事さんで、実はこの情報屋の彼、とある殺人事件の犯人として指名手配されていたのです。
これで麻薬組織に踏み込めるとの思ったのも束の間、捜査はまた振り出しに戻ってしまうことに残念がる刑事さん。
とは言え、違う意味で彼に何か感じるものがあり、後日彼のもとを訪問し、刑事さんの予想は見事的中することになりました。
その話はホント?殺した数は7人にびっくり仰天
収監中の彼との面談で、聞かされた話がこれまで7人もの人間を殺してきたというもの。事件発生の年、場所、性別、遺体遺棄の方法などこと細かく証言され、嘘ではないことを確信。
早速、数年前に墓地に死体をバラバラにして遺棄した事件を捜査することに。彼の証言通りの場所が見つかり、かなりの数の捜査員を投入して、やっとのことで彼が言っていた遺体を発見することができたのです。
これで、殺人事件として立件できると思いましたが、DNA鑑定の結果は異なる人であったことが判明。捜査はまた振り出しに戻ることになり、犯人の彼は本件については無罪となったのです。
司法の壁を熟知した犯人はやっかい極まりなない
無罪の判決がくだされ、彼が言っていたことは全て嘘だったのではないかと不安になり、刑事さんもどんどんと自信を失っていきます。
とある先輩に相談した所、この手の犯罪に手をつけるのは危険だからやめた方がいいとのこと。
理由は、嘘の殺人事件をでっち上げて次々と無罪を勝ち取り、逮捕に至った事件の裁判も有利に進められてしまうというもの。
結局、警察は犯人に良いように踊ろされるだけど。
犯人がペラペラと殺人事件を供述するのも、裁判を有利に進めるということを知り、納得がいったのです。
このまま犯人有利で進むのか、彼の証言は本当に嘘?
証拠が中々出てこない中で、とうとう刑事さんは彼の証言に基づく7つの殺人事件から手を引くことを決断します。
最終日だったか、本件の資料を整理している中で、偶然にもある証拠品を見つけ出します。
ここから事態は急展開。この証拠品の所有者を膨大な過去資料の中から、突き止め見事裁判で有罪判決を勝ち取ることに成功しました。
捜査はまだまだ続くって何か消化不良
この話、実話をもとにしており、捜査は未だ継続中だとか。行方不明の方は、残り6人。情報源としては犯人の彼の証言しかなく、難航は必死でしょう。
犯人はとっ捕まってよかったですが、どこか消化不良な感じがしてなりませんでした。