あれは雨の日の夜でした
あれは娘の誕生日の日。天使の羽のプレゼントを購入し、帰るコールを娘にした直後に失踪。
襲われた直後に何かの薬物を投与されたのか、その瞬間の記憶は全くなく気づいたらウィークリーワンルームマンションの一室。
とは言え、入口ドアは施錠され、窓もなく何者かに監禁されたことに気づきます。
食事もほぼ3食与えられ、テレビも見放題。何不自由もない生活だけど、監禁暮らしは苦しい。とは言え、人間の慣れというのは恐ろしいもので最初こそ激しく抵抗はしていたものの、その後はおとなしくなり、その生活を受け入れてしまうのですから、怖いものです。
15年後、念願叶って脱獄
監禁生活は何と15年にも及びました。その間、壁に穴を掘り続け5年かけて外界と通じる抜け穴づくりに成功。
とは言え、大人が通れる代物ではなく、到底脱獄なんかは無理は話。
けど、催眠ガスからの眠りから覚めるとそこは外界。彼は難なくして脱獄に成功したのでした。
でも、これが監禁者がわざと解放したものであり、とんでもない復讐劇の始まりだったとはこの時には全くわかりませんでした。
とにかく主人公の自分を監禁した犯人探しをただ応援するばかりで・・・
復讐するまで諦めない。凄まじい執念
今考えると、監禁中の催眠療法が彼の脱獄後の行動を全て作っていた気がします。つまり、監禁者の思い通りに行動させるというもの。
まず監禁部屋を探し出させて、監視スタッフと一悶着起こさせる。
そこに善良な人という形で監禁者が主人公の前に現れて、懐柔させて心を開かせる。
監禁者の思い通りに事が進んでいく恐ろしさ。一歩、一歩悲劇に近づいていたんだなと今振り返るとそう思います。
そこと繋がっていたの?驚きの結末
脱獄後、彼の支えたとなったのが日本料理店で働くある女性。
監禁中でテレビで見かけピンと来たのでしょう。早速彼女の店を訪れることに。お互い初めて会った気がせず、どこか通じる所が。
しばらくすると二人は同居するようになり男女の関係までに発展。
けど、これもまた全て監禁者の描いた計画そのものでした。
彼らを恋人関係に発展させることが、監禁男の最大の復讐だったのです。
この先どうやって暮らしていくの
というのも、この二人、実の親子。お互いに過去の記憶が消されていたようで、アルモノを見せられることで当時の記憶が蘇るというもの。
パパは監禁男に半ば強制的に見せられ、愕然とします。やっとことで復讐できると思っていたのに、逆に彼の頭を下げてどうかこのことは娘にしらせないでくれと土下座するという惨めな感じに。
こうして再び監禁男の言われるがままの生活を送ることになるのか、はた全ての事実をさらけ出して親子2人の生活を取るのか、そこは見てのお楽しみです。