元兵士を怒らせたらマジ怖い「ディーパンの戦い」

内戦でフランスに亡命

インドの右下に位置する島国、スリランカ。今は停戦状態ですが政府軍と反政府軍タミル・イーラム解放の虎の間で長きにわたり内戦がお行われていました。

本作品の主人公は反政府軍側の元兵士。

政府軍側の村を襲い、村人を一人残らず殺し、火にかけるというおぞましいシーンからスタートします。

彼の表情から察するに、この内戦に何の意味があるのかややお疲れ気味。ほぼほぼ停戦が見えてきたという所で、燃え上がる炎を見つめながら、今までの自分のしたことを懺悔しているかのうように見えました。

で、彼は戦争に疲れたのかフランスに亡命することを決意。

ただ実名のままでは国外亡命は不可能。今は亡き家族を装って亡命を企てます。

ディーパンの戦い

白羽の矢が立った26歳女性と9歳の女の子

国外亡命への斡旋は常態化しているのでしょう。避難所をかけずり回りは、両親を失った子供を探す若い女性。

「あなたの子?」と親に向かって失礼な質問したり、子供たちに向かって「お母さんはどこ?」と探りを入れ、やっとのことで両親を失った子供を発見。

急ぎ亡命斡旋施設に急行し、主人公ディーパンと偽装家族という形で国外亡命を射止めることができたのです。

血の通わない家族だったけど・・・

亡命という利害だけで繋がっている3人で、ついさっきまで他人同士。「はい、今から俺達は家族だからね」でと言っても気持ちが追いつかないもの。

ディーパンと奥さん、奥さんと娘の間で、しょっちゅう喧嘩が絶えない生活が続きますが、徐々にお互いが心を開いてく変化に、心が温まりました。

フランス語が苦手なママに、娘がフランス語を教えて上げたり、ディーパンが「俺の嫁に手を出すな」と怖い怖いお兄さん達から身を守ったり。血の繋がらない家族以上に深い絆にジーンと胸が熱くなりました。

ディーパンの戦い

締めは鬼軍曹、ディーパン

亡命家族は、現地の人が職につかないようなきっつい仕事しかない。

で、ディーパンの職は団地の管理人。とは言っても、この団地がほぼほぼ悪の巣窟。怖いお兄ちゃん達が夜になると大騒ぎし、発泡沙汰の事件もしょっちゅう。地元警察も手が出せないようなカオスっぷり。

ディーパンの戦い

家族が危険な目に遭うのは時間の問題。

で、予想した通り奥さんが襲撃されたギャングの部屋に半ば監禁され、ディーパンが救出に向かうことに。

奥さんが監禁されている部屋に行き着くまでのディーパンの手際の良さが圧巻。

こっちは命を張って戦場を駆け抜けいただけに、遊び沙汰で銃器を扱うお兄さんとは違うのよとばかりにバッタバッタとギャングを殺めていきます。

ディーパンの戦い

移民問題を身近に

この作品を通して、欧州に移民する大変さを垣間見ました。

真面目に働いている人にとっては今の欧州の保護主義的空気はさぞ辛いものでしょう。