刑務所で練り上げた大作
5年の刑期を終え、娑婆の世界に帰還した主人公デビーオーシャン。
刑務官には「二度と罪を犯さない」なんて殊勝な事を言っていたのに、入ったお店で返品と偽って万引きをするわ、他人の名前を偽って違法に宿泊するわでやりたい放題。
こんなのはまだかわいいほう。彼女はもっと大金を稼げるプロジェクトを実行に移そうとしていたのです。
狙うは1億5千万円のネックレス
彼女のプロジェクトは、カルチエのネックレスの強奪。金額にして1億5千万円。カルチエの地下金庫に眠り、普段は一般の方ではお目にかかることができない代物。
このお宝を、展示会に引き出して、それをくすねちゃうというもの。
彼女が目をつけたのは、美術館で開かれるファッション展示会。
そのショーに招待されるセレブにネックレスに身に着けさせて、それを奪うことを計画します。
職種バラバラだけどまとまるんだなこれが
この壮大なプロジェクトを成功さえるため雇ったスタッフがこれまた個性的。子育て中のママ、宝石鑑定士、プロのスリ師、ハッカー、服飾デザイナーなどなど。
全く関連性の職種の集まりに見えますが、彼女のプランを成功させるためにはなくてはならない存在。
彼女たちを有機的に連携させることで、周到に用意したプランを成功に導いていきます。
さすがプロの手際の良さ
窃盗団ボスのデビーオーシャンにまんまとはめられたセレブ役のアン・ハサウェイ。
下剤の入ったスープを口にしてトイレに駆け込み、嘔吐している間に、スリ師の女がネックレスをしれっとゲット。
そのまま持っていったら足がつくので、計画を知らない一般従業員を運び屋として使い、厨房で待つ宝石鑑定士がピックアップ。
人数分にネックレスをばらして、その場で各スタッフに渡すして計画終了という手際の良さ。
こうして1億5千万円は難なくゲットできたのです。
一枚上手だったアン・ハサウェイ
ネックレスの紛失でいい迷惑なのがアン・ハサウェイ。トイレで嘔吐して気づいたらネックレスがない。
見事利用された感に見えましたが、そこはアン・ハサウェイ。すかさず犯人をつきとめるほど鋭さ。
辿々しいデザイナーに、トイレから出てきた時にあった彼女でピント来たようです。
で、彼女がしたたかなのは、分前を私にも寄越せというもの。そう彼女がオーシャンズ8の8番目の女性だったんですね。
これってかなり手の混んだ復讐劇
ということで、5年間にわたって練りに練った彼女の壮大な計画は成功したわけですが、彼女の真の目的は、彼女を刑務所送りにした彼氏への復讐だったのです。
女の人を怒らせたら怖いなと思った瞬間です