25トンの鉄の固まりが空から落下。
宇宙ステーションが制御不能となり、25トンの鉄の塊がお空から落ちてくる。しかも場所も、タイミングを知ることは不可能。その破壊力たるや核爆弾なみというのだから、人類が戦々恐々となるのも無理はありません。
しかも、この話、1985年にロシアで実際にあった話というですから。とにかく最後の最後までどっちに転ぶかが全く見えない展開で終始ハラハラドキドキでした。
至難の技すぎるぜよ
隕石の激突が原因で、制御不能となった宇宙ステーション。そのニュースは瞬く間に地球を駆け巡りました。
当時はアメリカ、ソ連間は冷戦時代。両国とも国の威信をかけて宇宙に向けた技術を切磋琢磨で競い合っていた時代。
宇宙ステーションが落下しようものなら国の威信にかかわるというわけで、当時の政府も介入して、何とかして無事に宇宙ステーションを再稼働できるよう、専門家との話がもたれました。
救出策として考えられるのは1点。宇宙ステーションの動力となるロケットを飛ばし、その動力ロケットと宇宙ステーションをドッキングさせるというもの。
が、このドッキングさせるのが指南の技。縦横に動く宇宙ステーショーンを捉えて接続部をピタッと合わせなくてはならない。パイロット候補者を急ぎ探し出し、何人かテストしたものの誰一人として成功させることはできない。
てなわけで、訳あって現役引退を言い渡されたあるパイロットにこの難題を託すことに。
ドッキング成功もトラブルの連続
この伝説のパイロットでさえ、テストでは一度も成功せず不安視されていたものの、宇宙に出たら見違えるような動きで早々にドッキングに成功。
こうしてあっさりと救出作戦は成功したかに見えました。
が、次のステップとして与えられたのが、動力を失った宇宙ステーションに再び電源を入れるというもの。
船内に入ると全ての機器には霜がつきコールド状態。
予備電源で何とか電気を通すことができ、船内の温度を上げることに成功。溶けた氷をバキュームで吸い上げるという途方もない作業が始まるのでした。
まさかの火災でジ・エンド?
とにかく機器類を濡らしてしまったら、宇宙ステーションに再び火を灯すことはできません。てなわけで、何日もかけて水のくみ取り作業が進められていました。
ところが数滴だけ動力ロケットの方に飛んでいってしまい、これが原因で火災が発生。
船内は煙に包まれ、宇宙ステーションごと終わりかと思いましたが、何とか鎮火に成功。
とは言え、限られた酸素を使い切り、残る酸素は一人分。
一人しか地球に帰れないという残酷な結末が待っていったのです。
果たして、一人で帰還するのか、はたまた2人で帰還するのか、クライマックスはいかに。
ぜひご覧ください。