ちょっぴり切ない気分になる「潜入者」

あらすじ

1980年代のアメリカで実話に基づくお話。麻薬組織の撲滅を胸に、鉄壁を誇る麻薬組織に、いかにして潜入に成功したかが描かれています。

当時は、コロンビアの麻薬王こと、パブロ・エスコバルが大活躍していた時代。アメリカに流入する麻薬のほとんどが彼の組織からでした。

社会的にも大問題となっており、麻薬捜査局にも大きなプレッシャーがかけられていました。

潜入者

麻薬ではなく資金を追う

それまでの捜査は、アメリカへに上陸してくる麻薬の情報を入手し、現物を差し押さえることが主流でしたが、これでは全くもってらちがあかない。

そこで、主人公のロバート・メイザーは彼らのお金の流れに目をつけ、プライベートバンカーを装い組織への潜入を進めていきます。

まずは下っ端から

とは言っても、よそ者の人間が、「あなたたちの資金を私がキレイに洗浄しますので私を使ってください」といった所で相手にもされません。

逆に命の危険にさらされる可能性も。

まずは末端のバイヤー的なグループと接触し、信用を勝ち取り徐々に上の人を紹介してもらう。

この作戦が見事成功し、麻薬組織の資金を取り扱うまでに至りました。

そこまでの道のりはとにかく大変。麻薬組織も警戒心が半端ないですから、そう簡単に取引には応じない。この捜査官も目の前で人が殺される所に遭遇するなど、とにかく早くこの仕事を降りたいと思ったことでしょう。

一切疑わない振る舞いに胸が痛む

組織の金庫番とも言われる男から資金の取扱を任されるまでになります。偽造の家族を装い、彼と家族ぐるみおつきあいをして、彼の別荘やら自宅に招かれて食事をしたり、ショッピングにでかけたり。まさに絵に描いたような親しい関係になります。

麻薬捜査官夫妻を信じ切る金庫番の奥さんが、痛々しくてちょっと切ない気分になりました。

この後に待ち受ける悲劇を思うと・・・

麻薬捜査官夫妻も、同じ気持ちになったのではと思いました。

  • 潜入者
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資金洗浄に銀行が・・・

この捜査中に、麻薬組織の資金の流れを捜査している間に、驚愕の事実が発覚。

この資金洗浄になんと国際的に発展途上国を中心に営業していた国際商業信用銀行が関与していました。

資金洗浄に一役かっていたわけです。黒いお金を白いお金に変えてくれる。テロ組織への資金流入阻止を目的に今ではまず無理でしょう。

その後の末路は、ウィキペディアをご覧ください。

逮捕される姿を見て何思う

この潜入捜査で、麻薬組織の金庫番は逮捕されることとなり、潜入捜査は成功に終わります。

が、目の前で、それまで仲良くしてくれた家族が手錠をはめられている様子を見ていると、仕事とは言っても、ちょっぴりつらい気持ちになったはずでしょう。

情が移るというのもわかる気がします。