どこか憎めない「ある女流作家の罪と罰」

暴言を吐いて即クビの残念っぷり

暗がりのオフィス。一人原稿に赤を入れる女性。片手にはロックのウィスキー。かなりファンキーな感じが漂い、只者ではないのは明らか。

同僚から、酒を飲みながら仕事をするなと注意されるもの。「黙れ、若造。」と吠えまくるも、相手が悪かった。注意した相手は何と自分の上司。

その場で解雇を言い渡され、50歳は過ぎているだろうにまさに無職生活者へと転落してしまうのです。

冒頭から、こんな調子なのだから、この先どうなることやらと興味が膨らみました。

ある女流作家の罪と罰

独身女性あるある?ペットが生きがい

ペット臭なのか、出不精なのか、悪臭ただよう自宅にも取り、猫ちゃんに餌を上げるシーンは、独身女性のあるあるといった所でしょうか。

この子のために職を探さなければと、昔のツテをたどりある出版社へ。

彼女いわく、本を出したいからお金をくれとのこと。

そう、彼女は、遠い昔にベストセラーに輝いた超一流の女流作家なのでした。

それが、出版社で校正チェック?まさに絵に書いたような転落人生。

この新たな本の出版で復活を遂げるかと思いきや、出版社の回答はノー。彼女が言う、とある女性の伝記ものというアイデアにヒットの微塵も感じられなかった。

ということで、あえなく彼女の再就職は早々になしとなってしまったのです。

ひょうんなことから大儲け

そんな失意の中で、ある大物作家のプライベートの手紙を発見。

遠い昔にもらった手紙で、これを収集家に見せると、高額で買取れることに成功。

こうして彼女は家賃滞納でアパート強制退去をま逃れることに成功したのです。

それにしても、このようなマニア向けの商売が存在するとは、さすが文化水準の高い?アメリカ。

日本で言えば切手収集くらいしか思い浮かびませんが、作家のプライベートメモが高額で売買される市場があるんです。

ささすが作家。文才は一級品

この売買で美味しい思いをした彼女はひらめきます。

これらの手紙を偽装してやろうと。

作家のサインをトレースしたり、その作家の特長を掴んで、文章を構築したり。その点に関してはさすが元ベストセラー作家。

さも、その作家が口にしそうな内容なので、収集家は気づくこともなく大喜び。彼女も、この偽装手紙であれよあれよと収入が増えていき、ペットのおまんまも上げられるほど生活の水準があがっていったのです。

まさか自分の自叙伝がバカ売れするとは

が、そんなに長く悪い行いが続くわけはなく、しばらくすると、偽装手紙であることが発覚。何とFBIが動き出す騒ぎまで発展し、刑務所行きほぼ確定かというところまで行きます。

が、ここでも奇跡が。裁判官の判決は、刑務所行はなし。外出禁止と社会奉仕活動という所に最終的には収まることに。

で、当初考えていたある女優の伝記ものから、自分の今回の事件を振り返った自叙伝を書くことに。

これがバカ売れして、彼女は再びベストセラー作家になったのでした。

それにしても、セカンド・チャンスあるアメリカの懐の深さをあらためて感じた次第です。