過去に戻ってなかったことに
「あの時、缶コーヒーを買っていなければ終電に間に合っていた」、「昨日、カキを喰わなければこんな下痢に襲われなかったのに」とか、「あそこでいきなり走りださなきゃ接骨院に通院せずに済んだのに」って。といった具合に過去に遡って、その時点の自分に一言告げたいと思うことは誰しも経験があるはず。
で、この作品はそんな夢のような能力を手に入れてしまったという話。けど、これが自分でコントロールすることができず、ある日突然訪れます。
自分が、このタイミングでお願い来てちょーだいと言う肝心な時にはうんともすんとも。あまりにも気まぐれなプレイバック能力なのです。
お友達を救うべく過去に舞い降りる
少女誘拐事件で殺されたお友達を救うべく、彼は小学生の頃にプレイバックします。
面白いのが中身は現在の自分で、外見は小学校そのまま。
ってことは小学生にして、大人なみの思考能力、知識を手にしているだけで、それはそれで得した気分。
テストで全教科100点。体育も万能、その年のプロ野球の優勝チームも当てられる。
で、彼の取った行動は、お友達の亡くなる日に別の場所に匿うというもの。
要するに犯人と接触しなければお友達は命を落とすことはない訳です。
小学生では考えつきませんが、中身が大人なので納得が行きます。
恐ろしいことに未来も変わっちゃう
無事、彼女を死から救うことができましたが、それはそれで問題で、将来を書き換えらてしまうのです。
当時の新聞記事もアップデートされ、幼女殺人事件の記事の中から彼女の写真消され、なかったことに。
新聞ニュースもそうだし、彼女の家族、お友達の記憶もアップデートされるということになるのです。
一番ビックリしたのが主人公の藤原竜也と結婚するという未来に切り替わっていたのはあんぐり。
有村架純とは他人に
彼女が殺された未来では、藤原竜也は独身で有村架純と、あともう少しでつきあうかなという状態だったのに、過去が書き換えられたことにより、アカの他人に。
藤原竜也側は知ってはいるものの、有村架純は誰この人状態。
街ナカで偶然出会い、手を挙げて挨拶する藤原竜也の横を素通りする有村架純には、ちょっとゾッとするものがありました。
もしかしたら、初めて会った人なのにどこか懐かしさを感じるような人というのは、もしかしたら書き換え前に知り合っていた人で、ある事件をきっかけに現在が書き換えられ他人になってしまったということも。
過去に戻って未来を変える。一つの出来事でも、未来に大きな影響を与えるものなんだと学んだ次第です