行き過ぎた気前の良さに溺れる「紙の月」

紙の月 宮沢りえ日本映画

購入動機は宮沢りえ

宮沢りえ主演で話題の砂の月。行け付けの本屋では売れている本、ベスト1に輝いているし、加えてカバーも宮沢りえだし・・・ってことで思わず衝動買い。

紙の月 宮沢りえ

事前情報ありはイメージを膨らましやすい

映画と違い小説の魅力は自分の中でビジュアルイメージを膨らませながら物語が進められる点。なので、よくある話、人気小説が映画化されたものの、イメージと違うってのはよく聞く話。
今回は、主人公は宮沢りえと事前に刷り込まれていたので、逆にイメージが膨らませしやすく、より読み進める楽しさが膨らみました。あの宮沢りえが、そんなあられもない姿になって・・・なんて描写も数知れずでした。

「ちょっとだけ・・・」が大ヤケド

で、物語と言えば、仕事のお金を一時的に借りて後で返す・・・が、いつか泥沼にはまり、後にひけなくなり、人生が破滅に向かう話。似たような話が実際ありましたが、それに似たような感じ。

紙の月 宮沢りえ

「後で返す」が、本人にとって悪い事をしているという認識を薄めちゃう。それが次第にどんどん膨らんで、気づくと、とてつもなく悪い事をしている事に気づく。自分も気をつけないとと思った訳です。

相手の喜ぶ顔が見たいだけ

大金の使い道は年下の男。貢ぐって奴です。相手は求めていないのに気前よくご飯ごちそうしたり、住まいを与えたり・・・。ただ相手の喜ぶ顔が見たいだけ。けど、当然のごとく相手が受け入れると何故か、カチンと来る。

それって、「俺って気前いいだろう」的な見栄っ張りのおっさんにしか見えない。けど、自分にもそんな一面があって、はっとさせられた。

この小説を読んでいる時に、まさしくその状態。自制しないと、もっと関係がこじれてしまうと、自身の今の行動を反省するよいきっかけとなりました。

危ない橋をわたる前に気づいてよかったー!

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