よりによって、なぜこの日に・・・
先輩からのたってのお願いということもあり断れきれず引き受けることとなった1日限りの当直医。
医師でもバイトという形で他の病院に働きに出かけることがあるのには驚きました。
病院は認知症を患った高齢者は身元不明の高齢者ばかりで、緊急を要する事態になるのは少ないとのこと。
そうもあってかちょっと気が緩みにうたた寝にふけっていると看護師から緊迫ある電話が入り、現場に向かうと腹部に傷を追った女性とピエロの覆面をかぶった男が。
このピエロ野郎、周辺のコンビニを襲った強盗で早速テレビでも騒がしている輩。
1日だけの当直なのに、なんて最悪な日にあたってしまったのか、坂口健太郎演じる速水はそう思ったことでしょう。
手術室は使えないのでは?アレレ?
ピエロが言うには、自分が傷つけた永野芽郁演じる川崎瞳を手当しろとのこと。
傷口がパックリとあいた腹部からは出血がひどく早く処置したいが手術室は使えないと事前に看護師から話を受けいました。
ピエロにその話をしても全く聞く耳を持たず施錠された手術室のドアを開けろの1点張り。
しょうがなく指示に従い、扉をあけると、ついさっきまで使っていたようなしっかりとした手術室が目の前に。
おまえ嘘ついていたなとピエロにドツカれるかと思いきや、さっさと手当しろの一点張り。
幸い傷口は浅く開いた傷口を縫って処置は短時間で完了。
この1件で、ピエロが誰かが察しが付きました。速水を当直医に依頼した先輩。この先輩、以前この病院に勤めており、病院の設備やレイアウトは熟知。
ので、すんなりと病院にも入れることができたし、手術室が使えることも知っていた。自分の推理に間違いないと思いましたよ。この時は・・・。
被害者ずらしてたのにとんでもない悪党だったとは
とは言え、なぜこの先輩が病院に立てこもったという理由が見当たりませんでした。
が、半ば病院に監禁される中で、次々と不審な点を発見する速水は、この病院が違法な臓器移植に手を染めていることを突き止めます。
外面は健全な病院に見えたのに裏では犯罪に手を染めていたとは。そこから仮面病棟という名前がついたのでしょう。
で、ピエロこと先輩が病院を襲った理由は、この違法な臓器移植を白日のもとに晒すというもの。
もっと穏やかな方法で告発するという方法もありましたが、臓器提供者には大物政治家もあり正攻法では潰される。
世間を騒がす大きな事件とセットにすることで、握りつぶされることなく世間に知らしめることができる。
コンビニ強盗も、その一環と考えれば納得が行きます。それにしても大掛かりするぎるでしょう。
えっ、ピエロは先輩ではなく、あいつだったの
ピエロが先輩であると踏んだ速水は、ピエロに向かって、「先輩こんなことはもうやめましょう」と説得。
それを聞いた病院院長は、驚きの声を上げ、「おまえも違法な臓器提供に加担したではないか」とこちらもとんでもない爆弾発言。
えっ、となるとピエロは先輩ではなく、別の誰かの可能性が高い。
先輩が犯罪に手を染めていたのはショックだけれど、犯人は他の誰かということになる。
僕的にも見事にしてやられたというのが正直な感想。先輩を犯人に思い込ませてからの、エンディングで真犯人説をぶち上げる。
後半10分の没入感は半端なかったです
ずっと気になっていた永野芽郁の髪型
コンビニに立ち寄ったら犯人に捕まって、しかも傷を負わされて散々な女子大生こと永野芽郁。
監禁中は速水と一緒に行動し、違法な臓器移植発見を助けたり、と思ったら犯人と二人きりに散々な時間を過ごしたり・・・。
けど、これも全て計画的なものだったとしたら・・・。
ずっと気になっていたんですよ。彼女の茶髪の髪型。どうもズラっぽさがあって、これズラだとしたら何のためなのか、その謎がエンディングで明かされます。
久々に重層的な深みのある推理サスペンスに出会うことができました。