日本が世界に誇るお酒「世界が恋する日本酒」

ドキュメンタリーだから胸に染みる

タイトルだけ見ると、ラブコメディ的な響きを感じる本作品ですが、内容はいたって真面目。実在する日本の酒蔵で働く人達に追ったドキュメンタリー作品で、これを見れば日本酒はちょっと苦手という人も、飲んでみようかなと思うんじゃないかなと。

この作品の中で紹介されているのが、岩手の酒造りの日本人社長的な人と京都のイギリス人の酒造りの人。

この2人の生い立ちから、酒造りを始めたきっかけから、これまでの苦難の連続を本人へのインタビューを中心に構成されいます。

若い者が何言っているんだと

まずは岩手の南部美人という日本酒を作っている方のお話から。

元々、酒蔵の家計に生まれ、小さい頃からお酒造りは身近にありました。元々は稼業を継ぐをつもりはなかったものの、大学時代の経験をきっかけに酒造りの世界へ進むわけです。

それまで酒造りは杜氏(とうじ)と呼ばれる大ボスみたいなのが、全体を仕切っていて酒造り全てを任され、酒造りについて助言するなんぞはご法度という世界。古くからのシキタリと言いますか、歴史がそうさせるんでしょう。

世界が恋する日本酒

が、彼が酒の世界に踏み込んだ時代がちょうど転換点で、杜氏じゃなくてもドンドン助改善案を出しなさいとなりました。

早速、彼は大学時代に学んだこと、職人さんに伝えるわけです。

「杜氏の◯◯さんから、許可が降りているから、この作業はこうしましょう」と。言われた時は「はいはい、わかりました」と言うものの、2-3日後に、蔵を見ると従来のやり方のまま。

今まで信じて、やってきた酒造りの手法を急に変えることは無理と悟り、しつこく言うのはやめて自らがそ率先して、その作業を1人で行うことにしたのです。

その努力が報われ、あるお酒の大会で金賞を受賞。

これが第二の転換期となり、当時まだ高校を卒業したばかりの人間に酒造りを教えることに。色がついた職人さんではなく、まっさらな状態の人間に教え込むことで、世代交代を加速させていったのです。

酒蔵に関わらず、古株の職人さんや古参の幹部との衝突はよくある話。その人達を説得して新しいやり方をやってもらうよりもまっさらの新人さんを教育した方が早いという判断は、ものすごく参考になります。

組織としての新陳代謝も進みますし。

世界が恋する日本酒

京都の酒造りの人の話も秀逸

もう一人が、外国人ながらも日本酒に惚れ込み、酒造りの世界に転身した方のお話も秀逸です。

誰よりも日本酒づくりに対する強い情熱がヒシヒシと伝わってきます。

日本が世界に誇れるお酒「SAKE」を見直すよいきっかけになると思います。

世界が恋する日本酒