お互い不幸すぎるよ「さよなら渓谷」

わけあり夫婦感が半端ない

お隣の奥さんが子供を殺した犯人ということで逮捕。連日マスコミが押しかけいい迷惑にも関わらず、どこか他人事な感じの夫婦。

夫婦の会話らしきものは全くなく、笑顔もなし。多額の借金をこさえて人里離れた田舎に夜逃げでもしてきた感じ。

が、この作品、そんな生ぬる~い理由ではなく、もっともっと根深いものでした。

口数少ないイケメンの彼

必要なこと以外は口にしないどこにでもいそうなおとなしい感じの彼。元々は証券マンでしたが、訳あって田舎に引っ越し、真木よう子と同棲生活を送ることに。んで、お隣の殺人事件にからめてあれやこれやと過去を調べ上げられ、彼が大学時代に野球で将来を嘱望されていたほどの逸材であったことが発覚。

が、何とレイプ事件を引き起こし、責任を取って退部に追い込まれ、その後の彼の人生を大きく狂わせてしまったのです。

さよなら渓谷

こちらも口数の少ない彼女

彼にひけをとらないレベルの無口っぷりな彼女も過去に辛い経験が。結婚が破談となったり、子供は流産しちゃうし、そんなこんなで自殺未遂を数回。

その原因が彼女が学生時代に経験したある事件が大きく影響したいのです。

さよなら渓谷

ある事件で繋がる2人の関係

で、この2人の関係というのが彼が学生時代に引き起こした加害者と被害者という関係だったのです。

彼は、事の重大さを知り、事件後、彼女に対し、謝罪するとともに将来も面倒観る的なことを言ったのでしょう。

社会人になって、数年、彼女が結婚に失敗し、やさぐれた時に彼に連絡をつけ、私の人生返してよ的な大クレームをつけました。

面倒を観るといった以上、彼はその後、罪を償うため彼女と一緒にいることを決意します。

何度もうっとおしがられ靴を投げられ、財布をなげられ、怒鳴り散らされても。

耐えに耐えて・・・。そして同棲という形となったのです。

さよなら渓谷

まだ終わらない彼女の復讐

同居するようになったこともあり、彼女も彼を許したかと思えば、彼女も彼女の言い分があって、私と一緒にいることで彼も私ばりに不幸になる。一緒に不幸を体験させてやるというもの。

お隣の殺人事件にからめて、彼は共犯者と嘘の話を警察に伝え、しばらくの間勾留生活を送ることに。

しばらくすると彼の無実は証明される訳ですが、彼女にとっての彼はの復讐はまだまだ終わっていない。そう悟った彼は、彼女を攻める訳でもなく、いたすたら恭順の姿勢を取るにいたったのです。

さよなら渓谷

最後はそう来たかといった感じ

とにかく作品を見て思ったのは何と出来た彼なんだろうなと。そんな彼がレイプとは全く持って想像できましゃん。

若い頃に勢いでしてしまったことが、その後の人生を大きく狂わせるというのもかわいそうな感じがしてなりませんでした。