いよいよ解禁、民泊
近隣住民から苦情が出たり、違法に民泊している業者が捕まったりと色々とお騒がせな民泊でしたが、この旅、民泊新法なる法律が施行されることとなり、合法的に商売がでいきるようになりました。
この法律施行を前に、民泊に参入する企業も本格的に動きだしています。
空き部屋を貸す。個人間のやりとり
そもそも民泊とは空いているお部屋を他人する貸す商売。米エアビー・アンドビーなどの仲介業者が間に入って、貸したい人と借りたい人を結びつける実にシンプルな仕組みでした。
ところが、楽天と不動産会社が提携した民泊サービスはちょいと、それまでの仕組みとは異なる仕組みとなっています。
アパート賃貸の新しい形
まず不動産会社は、民泊でお部屋を貸したいという家主を募ります。で、手を上げてもらった家主からお部屋、あるいは建物全体を借り上げ、楽天にその情報を提供。
楽天は、その提供された民泊情報をネットで公開し、借りたい人を募るというもの。
加えて、楽天では鍵の受け渡しや部屋のお掃除まで請け負う。
ある意味、不人気物件の再生工場。民泊
不動産会社にしてみれば、駅から遠くてなかなか借り手が集まらない不人気物件でも、民泊を活用することで、利用の目が出てくるというメリットがあります。
従来の賃貸が長期型とすれば、民泊のそれは、短期型賃貸とも言えます。この仕組みが普及すれば賃貸物件全体の活性化にも繋がるかと。
ウィークリーマンションなどとも十分競合してくる可能性があります。
代行サービスで参入障壁がグンと下がるかも
楽天も、借り手の募集から、鍵の受け渡し、掃除代行部分だけを請け負うので、負担も少ない。
不動産会社にとっても貸し借りが成立後は手を離れるわけで、貸し手発掘だけに集中できるので、分業は両者にとっていいことずくしな感じがします。
楽天のような掃除代行サービスだけを請け負うという会社もこの先増えてくる可能性があります。
分業にすれば商機は増えるかも
このように、アパート賃貸業の要素を組み入れた日本型民泊なら、派生する仕事も増え、分業が加速し、裾野も広がりやすいと思います。
部屋の供給側としては、立地条件が悪くても一棟丸ごと民泊専用マンションとして建てることもできます。
代行サービスも、お掃除だけを専門に扱う会社も考えられます。鍵の受け渡しも、スマホキーなどの新技術を提供する会社の参入も考えられます。
とにかく、この楽天と不動産会社による民泊スキームを考えた人は、とてつもなく賢い人だなと思った次第です。