際どい広告に好感
他のスーパーとのは一線を画す西友の広告。
日本では少ない比較広告を出してみたり、キャッチーなコピーで、エブリデイロープライスをわかりやすく伝える広告は好きでした。
広告にこんだけお金を使っているのだから、さぞ儲かっているかと思っていただけに、西友売却の記事には正直驚きました。
親会社の方針転換
西友の親会社と言えば、世界最大の米ウォールマート。
時代の変化と言いましょうか、中核事業の小売業の成長がやや鈍化してること、そしてAmazonの攻勢もあり近年ではネットビジネスに注力しています。
この煽りを受けたのが西友。今後成長が期待できるネットビジネスに経営資源を投下して、小売業はほどほどにとなったわけです。
トイザらスの二の舞
他業界を見ればAmazonの台頭で、経営破綻に追い込まれた企業も多く、例えば米タワーレコード、トイザらスがまさしくそれ。
CD、玩具などAmazonと競合する商品を扱っていたこともあり、モロにその影響を受けたといってもいいでしょう。
で、このAmazonが生鮮食品にも進出したことで事態は急変。スーパーなども本格的にネットビジネスに力を入れ始めました。
王者、ウォールマートも例外なく。
ウォールマートとの関係を振り返る
ウォールマートの日本進出は、黒船来襲とばかりに当時は大きく報じられていました。
同時期に日本進出したカルフフールも同様です。
ところがカルフールは早々と日本撤退を決め、イオンに売却。
安売りだけでは日本にはなじまないと言われていました。
ウォールマートの場合は、2002年に西友と包括提携を結んだ後、2005年には西友への出資比率を50%超に引き上げ、2008年には西友を完全小会社化と着々と日本市場への足場を築いていきました。
近年では赤字続き
このように徐々に拡大していき、元気な広告を打っているものだから、さぞ好調かと思いきや、近年ではやや停滞気味。15年以降、2年続けて純損益の赤字、17年はトントンといった具合。
であれば、ネットに注力した方がいいと判断したのでしょう。
老朽化が痛い
個人的には親元を離れ、西友が主体となって小売業を展開していくことを望みますが、それも難しい話のようで、現在、投資ファンドや競合他社への売却を検討しているようです。
とは言っても、店舗の老朽化が激しいこともあり、買い手も店舗改築などの負担もあり、なかなか難しいのではという声も
とにかく西友が主体となって再建する心の広い親が見つかることを願うばかりです。