えっ、あの店は○○企業の傘下なの?
傍から見れば、個人経営のらぁめん店にしか見えない。店のつくりもこじんまりとして、駅前のような人が集まるような所ではなく、住宅街に出店しているんだから・・・
が、このお店、実は大手外食産業の傘下ということはあまり知られてない。
といった事が、世界的に起きているというのが今回のネタです。
こちらのらぁめん店は、あの磯丸水産を傘下に持つ大手外食産業のクリエイト・レストランツ・ホールディングスのもの。
そもそもこの会社、約200もの店名で約860店も展開しているという外食系企業の中では異色の存在だそうです。
このように大企業ながら、こじんまりとしたお店の経営に乗り出す会社が他にもあります。グッドモーニングカフェ、鹿屋アスリート食堂など約50のブランドで約80店を経営するバルバニバービもそのひとつです。
あのネスレでも同じような事が・・・・
世界的なトップ企業、ネスレでも、同じような事が起きています。
あのサードウェーブと話題になったカフェブルーボトルコーヒーを最近買収しました。
他にもベジタリアン向けの食品を手がける会社を買収するなど活発にニッチ企業の買収が行われています。
ネスレから見れば小さな小さな会社ですが、この先マスブランドは受けが悪いという調査結果も出ており、今までの大量消費を前提とした商売は厳しくなると踏んだ上での行動ということが見てとれます。
世界的なマスブランド離れ
世界でも、日本でも見られるこの小規模店舗運営への移行は、消費者のマスブランド離れが加速している現れと言われています。
例えば大手ファミレスやファーストフード店は味が安定していて安心があると思われていますが、それが今の消費者には面白みがない、味が画一的など、ネガティブに映っているようです。
2000年以降に成人になった世代にとっては、大量生産よりも、手作り感、グローバルよりもローカル性を重視しているとか。
となってくると、大企業も、別ブランドを立てて少量生産をたくさん作って収益を上げていく方向に舵を切っていかないと深刻な客離れを起こす可能性があります。
アマゾンは先を行く
このような動きを早く察知していたのか、アマゾンの有機野菜を得意とするニッチ店ホールフーズ・マーケット買収は、今のこのトレンドに合致したような取り組みとも言えます。
が、必ずしも、ニッチに手を出すということは成功を約束されたものではなく、スタバーが紅茶専門店を買収して軌道に乗らずに早々に撤退したという失敗例も。
外食産業にとっては受難の時代に突入した感じがしてなりません・・・
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