若者のお酒離れは本当か?
ビールの出荷量が年々減少傾向にあり、主因は若者のお酒離れだとか。
ビールが苦いと敬遠する若者が多く、カクテル系の方が人気があるなんて話も聞くし・・・
とは言うものの、若者に支持されて業績を伸ばしている外食産業もあることも事実。
例えば相席をコンセプトにした居酒屋相席屋の話。こちら、おっさんがメインの居酒屋にあって利用客は20代が中心というまさに若者に今受けに受けている居酒屋。
仕組みは、男性は30分1500円で、その後10分ごとに500円かかり、女性は無料というもの。全く面識のない男女の出会いの場として今、ヒットしているとか。
こちらの居酒屋を経営する社長が言うには、お酒を飲む理由を提示さえすれば、若者は振り向いてくれるというもの。この場合の理由とは出会い。
確かに理由なしに居酒屋に行かないし、中高年の疲れを癒やす、ストレス発散、エネルギーチャージとは異なる。
若者が欲する理由を見事に探し当てた所に、この居酒屋のヒットがあるんでしょう。
SNSで自慢という理由も
次は、SNSでの自慢をメインにしたもの。
キリンビールが運営するクラフトビール専門店スプリング・バレーブルワリー」では、他では飲めない、ここでしか飲めないビールというのが受け、若者の中でヒットしているとか。
味はかなり尖ったものばかりで、見栄えもカラフル。それを写真に取って、SNSに投稿。情報が拡散して、さらに客を呼ぶという良き循環に番っています。
SNSの投稿ネタという視点で、若者のお酒離れを克服している点は面白い。
若者のテレビ離れは・・・
スマホ普及で、テレビ離れも進んでいることは確か。特に若者になると、その傾向は顕著でしょう。
ただ、そんな状況にあっても、日清食品のテレビのCMは若者から高い支持を受けています。
長寿ブランドで知られるカップヌードル。ここまで長きにあたってブランドを維持したのも新陳代謝を繰り返し、若い世代に向けたアプローチを継続して行ってきたことが成功の要因だと思います。
ので、今のCMも若い世代に向けた表現でテレビCMを作っています。で、大人は理解できなくてもいいという潔い振り切り方がすごい。
表現には自虐と隙きの要素を盛り込む。これが若者向けに響いているとか。カレーメシのまぜると無駄においしくなるという自虐っぽい表現は、若者のハートをわしづかみ。SNSで拡散に購買に繋がるというよい循環が生まれています。
かなりエッジの効いた表現で時には一週間で放送中止に追い込まれるCMもあったそうですが、YouTubeで流れているようなきわどい表現を狙っているからこそ受けているのだと思います。
まとめ
若者の○○離れと言うのは、今に始まったことではなく、昔からあった話。
ある意味、企業のマンネリ化を戒める意味も込められているのかな。新しい世代が社会の真ん中になり、その価値観が時代の空気となる。そこにフィットせず旧態然のままで行くと沈んでいくだろうし・・・
そう考えると若者に向けのマーケティングに力を入れることは非常に意味あるものなんだなと思った次第です。
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