貿易戦争で一人負けの中国?
米中の間で繰り広げられている貿易戦争。米国が関税を発動したら、その報復処置として中国も応戦。
これ対岸の火事と思っていたら大間違い。何気に日本などの関係諸外国も影響を受けるとのことで、景気がそこそこ安定している日本にあって、これはかなり水を差す内容かと。
みずほ総合研究所によると、この米中貿易戦争で貿易が20%以上減り、かつ代替えがないという条件でGDP成長率に対する影響をシミュレーションした所、最も影響を受けるのが中国の3.2ポイントダウン。
これ他国が1.0ポイント以下を考えると群を抜いて影響が高いことが伺えます。
ちなみに相手国のアメリカは0.9ポイントと少なめ。
この結果を知ってたのか、トランプ大統領の強気発言がハッタリではないことがわかります。
消費がやや減速。中国経済
内需においてもイマイチピリッと来ない中国。2018年5月の社会消費品小売総額は前年8.5%増と好調に見えるものの、伸び率は15年振りの低水準だとか。
それまで10%以上で推移していることを踏まえると伸び率鈍化に映りますが、元々の数字が良すぎたのでは?と思いますけど。
金融引き締めも要因
他にも銀行の融資を抑制したり、簿外で資金を調達するシャドーバンキングにも目を光らせています。
地方政府のシャドーバンキング利用は数年前から問題になっていますが、金融適正化にとっては傷みは伴いますが、必要だと思いますからね。今は致し方ないかなと。
他にも銀行からの融資が渋られ、債務不履行になる企業が増え、その額は4000億円というのですから、まるで日本のバブルを見ているような感じさえします。
為替相場もイマイチ
株式相場も同様に元気がないのが今の中国。上海総合指数は1月の3500台から2700台に大きく下落。
人民元の対ドルで下落しており、輸出を下支えするため人民元安を容認しているのではとも囁かられています。
とは言っても、貿易戦争の真っ只中でこれが効果的に機能するかはわかりませんが。
立て直してくるのが中国
輸出、内需ともにイマイチ元気のない中国。今や世界NO.2の経済大国だけに今後の動向が気になります。
景気落ち込みが続けば日本への影響も大きいでしょうし・・・
とは言っても過去にも悪い噂が流れても、きっちりと立て直してくるのが中国。
周囲の不安をよそに立て直しに向けた施策を打ってくるのは間違いでしょう。
とにかく米国と中国の貿易戦争が早く収束してくれることを願うばかりです。