一昔前のIT業界と言ったら・・・
20年前のAmazonのCEO、ジェフ・ベゾスの投資家に向けたメッセージは「キャッシュを重視、資本を効率的に」でした。
少ない投資で大きな利益を生み出す。んで、得た利益をとにかく貯め込み、手持ちのお金を厚くする。
これを投資家は歓迎してきたわけですが、この動きは他の業界にも少なからず影響を与えたとも言われています。
確かに1998年前後とは日本でもキャッシュ経営がものすごく重視されていた時代でした。
これって発信源がIT業界というのが驚きではありますが。
ところが、ここ最近では貯め込んだお金を使い回す流れに移行しつつあります。
会社をより次のステージに成長さえていこうとうものです。
投資ブームの要因その1
その投資を見ると、IT業界が他業界の設備投資を肩代わりしているもとうもの。
AmazonのAWSがまさしくそうですよね。
それまで自社でサーバーセンターを構えて、時代に併せて更新、あるいは刷新していく。その莫大な投資費用をAWSで安くまかなえちゃう。
ちなみにAWSの投資額は年間1兆円。GMとほぼ同じ規模というのですから、相当な投資額というのが素人でもわかります。
しっかりと利益も出しているのですから、この肩代わり投資はAWSにおいては成功していると言えます。
投資ブームの要因その2
続いては、IT業界の膨張がもたらした投資とも言えます。
それまで仮想社会で拡大してきましたが、今ではリアルな店舗にも進出しているというもの。
もはやIT業界=仮想社会というのが当てはまらなくなっています。
この件に関しては、中国のアリババがいい例でしょう。
フーマという生鮮食品を展開しているのですから。
Amazonのホールフーズ・マーケット買収も、その文脈で語られるものです。
こちらの投資も、アリババのフーマを見る限り、投資に見合う成果をきっちりと挙げているのですからすごいの一言につきます。
投資ブームの要因その3
3番目は企業買収。こちらはどちらかと言うと本業の強化と言える投資です。
アリババとテンセントが過去5年間で購入した株式は210億ドル。中国ベンチャーキャピタル業界において欠くことのできない存在であることがこの数字から見て取れます。
まとめ
基本的には少ない投資で大きな利益を獲得するという考えは基本的には変わらないと思います。
今は第二の創業といいますか、この先の数十年を見越した、将来に向けた種まき期間だと思いますね。
なので、一旦、どこかで落ち着くとは思いますが、景気が腰折れしないことを願うばかりです。