30年ぶりに帰ってきた株価3万円大台突破
2000年代初頭、小泉さんが総理大臣になる前のお話ですが、当時は株価は7000年位だったと記憶しています。
ITバブル崩壊の余波とでもいいましょうか、金融素人でもとんでもない不景気状態なんだと感じていました。
それから20年経った今、株価は当時の4倍近く。30年6ヶ月ぶりに3万円台を突破しました。
バブル崩壊以降、世界から取り残された感がありましたが、これで世界に肩を並べたと。
バブル期と今を比較すると見えてきたもの
株価3万円台突破。言葉だけ切り取ってみるとバブルの再来と勘違いしてしまいますが、前回のそれとは異なり実態経済は不景気そのもの。
毎夜タクシーが全く捕まらず、万札をひらひらなびかせて強引にタクシーを止めちゃう。そんな光景などは皆無。
というのも、この好景気を演出しているのは外国人投資家による所が大きいから。
1990年当時の株式保有の内訳を見ると金融機関が43%、会社が30%と約7割を占めていました。いわゆる日本ならではの株式の持ち合いですね。
が、2019年のそれは金融機関が29%、会社が22%と落ち込み、変わって外国人投資家の比率が約30%となっています。
極端に言えば、株価3万円台突破の立役者は外国人投資家の方々によるものと言ってもいいでしょう。
世界を見ると日本株は買いの状況
外国人投資家さんが日本株に集まるのも他国に比べて株価が割安なんでしょうね。
つまり本来ならもっと株価の値がつくのに評価額は低め。この先成長ありと見込んで買いに走っているのでしょう。
1990年は長期金利が7.3%とものすごい高め。加熱するバブルを警戒しての金利政策の後が伺えます。
一方、現状の長期金利は0.075%。となると金利の引き上げたとしてもまだまだ企業がお金を借りる、つまり成長につぎ込めるお金は十分にある。
であるならば、この先も成長していくだろう。ならば今のうちに株を買っておこうとなるわけです。
ちなみに米国の長期金利は1.3%台。これと比較しても日本株がいかに外国人投資家に魅力的に映るのかがわかります。
コロナ収束後にどのように変化するか日本経済
現在の相場は、コロナ収束後の対策を織り込み済みのものと言われています。と考えると2021年は、この相場がしばらく続くのか?
米国のFRBは当面、現在の金融政策を維持すると発表しているものの、住宅価格がコロナ禍前に比べ10%以上上昇するなどややインフレ気味。
インフレ加熱を抑えるべく、金利引き上げなどしようものなら、世界経済は一気に冷え込んでしまうでしょうね。
歴史的な上昇局面となりましたが、歴史的な下降局面になることだけは避けたい。
ソフトランディングで経済の正常化を進めて欲しいところです。でないと、日本のようなバブル崩壊が全世界で起きてしまうかもしれないので。
個人的には、今の高値の相場はちょっと手が出しにくい。もう少し落ち着いてから投資に向き合いたいなと思います。