独自のIoTルマーダの普及に向けて
IoTという言葉が世間で騒がれるように久しいですが、最近ではトント聞かなくなった感じがしますが、日立は粛々と独自のシステム、ルマーダの普及に向けて着々と歩みを進めています。
競合他社が多くどちらかと言えば海外勢が強いとされるIoT。世界に伍して戦えるのは日立位でしょう。ので、頑張って、デファクトスタンダードを取れるほどの成果を挙げて欲しいと日本人としては思うのです。
約1兆円で買収。グローバルロジック
日立独自のIoTシステム、ルマンダ。このシステム普及の制覇に欠かせないのが海外市場での普及でしょう。
2016年からルマンダ普及を進め、5年目を迎える今、22年の売上目標は約1.5兆円。で、国内が7割、海外3割というもの。
この海外3割を確かなものすべく、白羽の矢が立ったのがグローバルロジックという新興のIT関連会社です。
2000年創業で従業員数は約2万人。直近の売上高は前年比19%増という二桁成長するほどの優良企業。この会社を手にしたことで、ルマンダの海外普及は現状に比べさらに加速していくでしょう。
が、買収額が売上目標と同額の1.5兆円。売上目標とほぼ同額というのは、素人から見てもかなりリスクのある買収に映ります。
関係者の間では高値づかみだと揶揄する声もささやかれるほどです。
やっていることはルマーダ普及の取り組みと一緒
日立側としては、しっかりと価値を見極めて買収額の妥当性を精査しての結果とのこと。
というのも、グローバルロジックの業務内容は、日立がルマーダ普及に向けた取り組みとほぼ一緒。
企業のDXに向けて、企業と議論を交わしつつ、潜在的な経営課題をあぶりだして、その企業に合ったIoTを売り込むというもの。
となると、日立が弱いとされていた海外企業の開拓にグローバルロジックは頼もしい援軍になります。
そう考えると、買収額1.5兆円というのも妥当な金額なのでしょう。
総合電機の看板を外す本気度の現れか
時代が追いついてきたと言いましょうか、昨今ではIoTと言うよりもDX(デジタルトランフォーメーション)という言葉に変えられ、このコロナ禍で導入急ぐ企業が目立つ感じさえします。
ルマーダとは関係性の薄い事業は容赦なく売却してきた日立。えっ、そこまでしちゅうのと不安にもなりましたが、ながーい目で見れば、この時の判断は正解だったということも。
総合電機メーカーの看板を捨ててまで、取り組むIoTシステム会社への移行。デファクトスタンダードを取るのにまた一歩近づいた気がします。
日本発IoTシステムとして世界を席巻して欲しいと切に願うばかりです。