コロナでも絶好調の車両販売
業界によってコロナの影響を受けている所と受けていない業界の明暗がはっきりしている中で、クルマ業界比較的影響を受けていない業界と言えます。
コロナ流行直後が大幅な減産が予想されましたが、コロナが落ち着く頃に需要が復活。今なおその状態が続いてるといった状況です。
とは言え、半導体の枯渇、東南アジアを中心とする工場稼働停止などを受け、売りたくても商品が入ってこないという新たな問題が浮上し、メーカー、販売店ともに頭を悩ませています。
ドル箱の車検で仁義なき戦い
ディーラーの車検は高い。格安の車検専門会社に出した方がマシなんて、声が昔からよく聞きます。
そんな状況もあってか、ディーラーでも新たな価値提供ということでスピード重視のサービスを展開。預けた当日にアップするなどして、どうにか外部に逃げてしまうのを引き止めていました。
が、このような激しい競争にはゆがみが当然出てくるもので、トヨタ系の販売店で続々の不正車検が発覚しました。
指定の検査をすっ飛ばしたり、数値の改ざんなどなど杜撰な実態が浮き彫りに。
他社に逃げられないためにしてきましたが、トヨタの場合は、トヨタ、トヨペット、カローラ、ネッツで2020年に全車種併売に切り替えたことで競争がさらに激化していました。
新車と異なりある程度の数字の読めるサービス部門の収益が落ちるのは是が非でも避けたい。てなわけで、無茶を承知で入庫促進をした結果、このような事態を引き起こしたといってもいいでしょう。
弱り目に祟り目とはまさにこのこと。データ無断使用
さらにトヨタディーラーで、ユーザーの同意なしに個人情報をデータベースに登録していたことが発覚。
昨今は顧客情報をデータベース化して、点検整備などを通知し、昔に比べ比較的に管理がしやすくなりました。
僕の場合は、ディーラーの担当から専用アプリを紹介され、登録しました。新車の購入と併せて、セールスが善意で勝手に登録したとなれば、まぁ、許容範囲ですが、新車を手放ししばらく接点のない販売店から、DMなどが届くなるとちょっと怖い気がします。
データの取扱がシビアに
クルマ業界もネット企業同様、顧客情報の取扱にかなり注意して取り組まないと足元をすくわれる危険さえあります。
データと言えば個人情報の他に、今後は繋がるクルマが主流になれば走行データからセンターとの通信記録など、その数は膨大。漏洩ともなれば、顧客の信用を失う恐れもあります。
FAXを中心とした受発注システムがまだ残る業界だけに、データ管理・運用とかなりハードルの高い所に一気に追いつくのは、しばらく時間がかるかもしれません。
ディーラーも変革の時を迎えているのかなとしみじみと思った次第です。