世界の医療機器メーカー御三家に挑む、中国企業
MRIやCTなどの医療機器メーカーといえば、、独シーメンス、米GE、蘭フィリップス。業界ではビッグ3とも言われるほど。
で、このビッグ3を脅かす存在として期待されているのが、中国のユナイテッドイメージングヘルスケアです。
創業は2011年とまだ10年にも満たないものの、物凄い勢いで成長を遂げ、2022年8月に上場にこぎつけ、資金調達額はなんと2200億円。いかに注目されているのが伺いしれます。
2023年1月には時価総額で蘭フィリップスを追い抜いてしまいまいました。
強さの源泉その1。国よる手厚いバックアップ
医療機器はロボット同様、中国製造2025の重要分野に指定されるほど、中国でも特に力を入れている産業の一つです。
国をバックに手厚い支援があったからこそ、短期間でこのような急速な成長を遂げられたのでしょう。
2020年の中国国内の市場シェアは、CTが約20%で2位、MRIが約10%で4位。御三家と一緒に戦っている中でこの数字ですから、実力も相当なもの。
性能が不十分であれば、需要が伸びないわけですから、お医者さんも認めるほどの技術力を有していることは間違いないでしょう。
強さの源泉その2。優秀な人材が揃っていますよ。
急速な成長を支えたのは優秀な人材が豊富な点も挙げられます。元シーメンスやら日本のキャノン出身者などこれまで業界を牽引してきた企業のスタッフが大勢いるとのこと。
業界内では、かなり強引な引き抜きだと非難されることは多いようですが、急成長させていくためにもいたしかたないのでしょう。
一般的には破格のお給料提示ですが、ユナイテッドイメージングヘルスケアともなると、想定を超えるようなお給料提示があったと思われます。
取り残される日本勢
中国製造2025の重要分野として指定された複合機は、外資に対して設計から製造まで中国国内で完結させないとリストに掲載しませんよという厳しい注文をつきつけられています。
リストとは政府や企業が備品を購入する際のものかと思いますが、こに掲載されるか否かでは収益に大きく影響するようで、外資系は戦々恐々状態。
んで、医療機器の世界でも同様の要求があるようで、医療機器のビッグ3は素直にこの要求を受け入れ、順調に中国国内でのビジネスを展開しているわけですが、日本は技術流出などを恐れ、やや出遅れた感が否めません。
ようやくキャノンもこの要求を飲む形で2023ねに中国国内に生産工場を建設する準備を進めたようです。
近い将来、ユナイテッドイメージングヘルスケアにごぼう抜きに会い、医療機器分野で中国企業の後塵を拝することもなくはない話かなと思った次第です。