業績のV字回復までは良かったけど・・・
2011年度から2期連続で大幅赤字に陥り、大リストラ&資産の売却。さらにはBtoB事業への本格参入と矢継ぎ早に改革を断行。
で、見事2013年度にはV字回復を遂げ、経済誌などで賞賛されていました。
当時はソニーも赤字に苦しみ、松下に見習えなんて、記事もよく目にしました。
という訳で、業績回復のお手本として見られていたわけですが、ここ最近はちょっと元気がないようで・・・
次なる目標が必要
業績を回復したら、ちょっと一息したい所。ただビジネスの世界はそうも言ってられない。んで、次なる目標を立てて組織を鼓舞してく訳です。
で、掲げた旗が、売上高10兆円。これまたV字回復ばりに難易度の高い目標。2013年度の売上高は8兆円弱。2兆円積み増しというのだから、相当頑張らないと達成できない。
経済状況を鑑みて
2013年は安倍政権が誕生し、景気回復に向けて日本が動き出した時期に重なります。この勢いで目標達成するぞと一気呵成に邁進したものの、どうも結果が伴わない。
そうこうしているうちに、中国の景気減速に端を発する世界的な景気減速を受け、万事休すといった所。
この状況を見て、パナソニックはあっさりと目標10兆円を取り下げ利益重視に舵を切りました。
潔すぎるぜ、パナソニック
この報道を見て、何て潔い会社だなと。目標必達とばかりに社員に暴走を強いて、悪の道にのめり込んでいった会社とは大違い。
恐らく回りからの批判の声が出るのは百も承知だったわけです。けど、状況が変われば考え方も変わる。「あの時、あー言ったでしょ」と。昔の話を引き出してあーだ、こーだと攻め立てるマスコミもいますが、僕的には人間は日々学習するし、環境も変われば、考え方も変わる。それをよしとしない風潮はいかがなものかなと思うわけです。
なので、今回のパナソニックの目標の変更は当然のことととして受け止めました。
けど、その後がいただけなかった
この報道を受け、好意的に受け止める人もいれば、批判的な人もおり、評価は様々。が、批判的な人の声は、その目標変更ではなく、変更後の取り組み。これがかなり抽象的で、かつ肝心のある事業に関しても触れていなかったこと。
目標変更を掲げたは良いけど、その後事業の推進内容がまだ固まっていなかったのでは投資家、株主が突っ込むのもむりはありません。
とは言うものの、前言撤回を潔く認めたこの姿勢は僕にはかなり響きました。