防犯カメラと言えば
生体認証の中で近年注目を集める顔認証
iPhoneでも導入されており、かなり馴染み深いものになってきました。
顔認証の多くはセキュリティ対策での採用が目立ち、例えばパナソニックは国内主要5空港の出入国審査で導入されています。
NECは東京オリンピックの大会関係者の顔認証で採用が決まっています。
パナソニックで約8兆円、NECで約3兆円と今後市場規模の拡大が見込まれる有望な市場と期待されてています。
徘徊防止に防犯カメラを利用
そんな寡占状態の顔認証分野で、ニッチな市場で存在感を発揮している会社があります。
売上高は大手よりも一桁も違う小規模ながら、業績好調なこの会社。
セキュリティ対策という側面が強い顔認証を介護に利用して、介護施設の引き合いが伸びているとか
人件費の削減に大きく寄与
その仕組とは、あらかじめ承諾を得て入居者の顔の撮影し、その人が夜中、徘徊行動を起こして館内をうろつくと防犯カメラが顔を検知して、警告音を鳴らすというもの。
これによりスタッフの負荷が大きく軽減され、夜間スタッフの数も減らすことができ人件費削減にも寄与。
新たなニーズを開拓したと言ってもいいでしょう。
そもそもは偽札ピックアップ機能
この介護向け顔認証を開発したのがグローリーという会社で、そもそもは銀行などの偽札ピックアップやら、現金カウントなどの機械を製造していた会社
そのノウ・ハウを活かして、顔認証にその技術を転用し、見事実用化に成功したのです。
とにかく新技術開発に貪欲
このグローリーという会社、とにかく新技術開発に貪欲。
他にもOCRを使った文字認識や印鑑照合なども開発。銀行を中心に広く導入が進んでいます。
とは言え、全てが成功しているわけではなく失敗も多いとのこと。
当然、指紋認証や静脈認証なども手掛けてきましたが、どれも問題が多く行き着いた先が顔認証という背景がありました。
とは言え、失敗にへこむことなくチャレンジしていく姿勢は素晴らしいの一言につきます。
個人情報保護という壁
顔認証市場のさらなる拡大を目指すグローリーですが、個人情報という大きな壁が立ちはだかるというのも事実。
顔認証がマストの中国との技術的な差は広がる一方の中で、いかに市場の中で存在感を示していくことができるか
介護分野に留まらず、民間やペット市場にも転用できるんじゃないかと
脱走した猫や犬の検知にも対応ということとなれば、さらに拡大していく感じはするのですが・・・