圧倒的なシェアを誇る中国DJI
在宅勤務が広がる中、ちょっとした暇つぶしにミニチュアドローンを楽しむ友人の話を聞き、自分も買ってみようかなと興味が湧きました。
Amazonで小型ドローンを調べてみると、1万円以下のものがゴロゴロ。ホビー用としての人気が高まっているのが伺えます。
寂しいのは海外メーカーが中心で日本製はごくわずかという点。ビジネス向けでも中国のDJIが圧倒的なシェアを誇り、世界シェアは約7割。
ある意味、ドローンを世界に普及させた立役者でもあり、このシェアの高さには納得が行きます。
ところがDJIの行く末に今、暗雲が立ち込めているというのっぴきならない状況にあります。
ファーウェイと同類?まさかのセキリティ面でつつかれる
米中の覇権争いの犠牲者とでもいいましょうか、ファーウェイ製の5G通信機器は使用ペケ、部品の輸出もペケと大打撃を被ったファーウェイ。
セキリティ面に問題ありというのが主な理由ですが、この手の理由でDJIにも厳しい目が向けられています。
米国の国防総省が安全保障上から、政府機関や公共サービスでは使用しないでと発表。
加えて、ファーウエイと動揺、米国からの部品調達も止められているとのこと。
この封じ込め作戦で大打撃を被っているのは必至。
今がチャンス。国産ドローンの普及
絶対王者のDJIが苦しんでいる中、今がチャンスの国産ドローンメーカー。
日本国内でも、DJIを名指ししていないものの、乗っ取りや情報漏えいリスクの低いメーカーに順次切り替えていくことを発表。
といった具合に、国産メーカーにとってビュン・ビュン追い風が吹いているのに悲しいかな大手企業は静観の構え。
採算を考えると、どうしても二の足を踏んでしまうのでしょう。ドローン運用に関しての厳しい法規制が改正されない限り、爆発的な普及は見込めないと。
実際の所は、DJIに匹敵するノウハウや技術力がないのが最大の理由とも言われています。DJIばりの価格と性能を両立させるのはかなりハードルが高いようです。
業績絶好調のソニーが満を持して参入
そんなお寒い国産ドローン環境において、ソニーがドローン開発を発表しました。
巣ごもり需要で、最高益を叩き出し、波に乗っているソニー。タイミングとしてバッチリ。
ソニーとしては、高い技術力が必要な製品であり、そう簡単にコモディティ化しない。その点も参入を決めた要因とも言えます。
他社も追随すれば、国産ドローンも盛り上がるのに
ソニーが参入したことで、他の大手企業も手を上げてくれれば、もっと盛り上がると思います。
今や業界の垣根を超えていくのは当たり前。自動車メーカーが物流という視点で、トラックに代わりドローンを開発すれば、EV開発であぶれた部品メーカーの救済にもなるかなと。
空を見上げれば、無数のドローンが飛び交っている。そんな光景が当たり前になる世の中が来ればと思った次第です。