最近調子が悪い中国
2015年8月11日、人民元を売買する基準値の算出方法を変更。対ドルで前日比約1.9%を切り下げました。
これ、対円で見ると、1元=20前後が19.2円に円高元安になったということです。それまで1,500元で買えた炊飯器が1,562.5元になるわけで、少なからず円安で激増中に訪日外国人のお財布にも影響してくるのではないでしょうか。
IMFはむしろ歓迎
今回の算出法の変更というのは、従来は銀行が報告するレートだったものを、相場における前日の終値に変更。ひらたく言えば、市場の実勢レートに沿った算出方法になりました。
これに対し、アメリカの腹のうちはおだやかではないかもしれませんが、IMF(国際通貨基金)は評価する声を上げています。
実際に勢いのない経済活動
今回の切り下げは厳しい経済状況を反映しているようにも見えます。7月の貿易額は対前年比8.2%減と5ヶ月連続で前年割れ、輸入にいたっては9ヶ月連続前年割れと悲惨な状況。
日本企業も影響
この不景気状況で日本企業にも影響が出ています。日立建機は油圧ショベル需要の見通しを23,000台から18,000台へ下方修正。
新日鉄住金は、在庫調整が完了した矢先に、ドッと中国産の鋼材輸出が増えるのでは?と頭の抱えるような問題が。
シャドーバンクの影響か?
2014年にはさかんにメディアで取り上げられていた問題ですが、最近ではすっかり耳にしなくなりました。が、今回の景気減速も少なからずシャドーバンクが影響しているのでは?と思うわけです。
シャドーバンクへの返済で厳しいお財布事情の地方政府が続出。なので、新規の再開発はしばらくは差し控えとにかく返済に資金を回そうと
となると、今は正常化に戻す調整時期。しばらくはこの状況は続くのでは?と思います
日本経済に黄信号
気になるのは日本経済への影響。株価は2万円を割るなど少なからず中国経済の減速影響を受けているようにも見えます。
ながびくかなと予想はしつつも、日本への影響は最小限に留まることを願うばかりです。