○○PAYじゃない。法定通貨だよ
消費増税後が着々と進む日本の電子決済。ありとあらゆる会社から○○PAYなるものが出てきました。
消費者にとっては利便性が高まることこの上なし。その使い勝手の良さにあらためて電子決済の良さを実感したという声も調査報道を見るに感じます。
特にQRコード決済は、昔から実施されているIC決済を凌ぐほどの勢いを見せ、電子決済の本命になるのでは?と個人的には期待しています。
そもそもは、このQRコード決済はお隣中国のアリペイやウィーチャットペイが先行しており、<span class=”marker”>ある意味、中国が日本の電子決済の道筋をつけた</span>という見方もできるます。
で、その中国はと言えば、日本よりもさらに先を行く電子決済の未来を描いていています。それが法定通貨、人民元の電子化です。
オフラインでやりとり可だって。すごい
手始めに深圳(しんせん)、蘇州を試験区として、デジタル人民元を進めていきます。当然のごとく国営銀行の方々もこのプロジェクトに参加。日本で言えば日本銀行が音頭を取って<span class=”marker”>デジタル化に舵を切る</span>と言ってもいいでしょう。
このデジタル人民元の優れている所は、<span class=”marker”>オフラインでも自在にやりとりが可能</span>という点。
コンビニで○○PAYを使う時に、オンラインする手間が省ける。これは利用者にとっては大変ありがたいサービスです。
透けて見える一帯一路政策
日本が電子決済に力を入れるのも、消費者の利便性向上の他に、税の補足という点があります。お金の動きが電子決済化することで、これまでの紙幣に比べ飛躍的にお金のやりとりが見える化されます。
中国当局も当然そのような考えはあると思いますが、もっとスケールの大きい中国経済圏の拡大にあります。その実現のために一帯一路政策があることは周知の事実。
一帯一路に参画した国で人民元の利用が推進するにあたり、紙幣のままだと普及に時間がかかる。が、デジタルであれば普及の速度はその数倍、いや数十倍位になるでしょう。
肝はブロックチェーン
他にもデジタル人民元構想の狙いとしてはブロックチェーンの普及が挙げられます。ビットコインなどの仮想通貨などでも使われているこの技術。デジタル人民元でもこの技術が使われています。
既にある国営銀行ではブロックチェーンを活用した債券を発行したり、テンセントでは領収書の発行にブロックチェーンを使うなど、この優れた技術が使われています。
ブロックチェーンという優れた技術で実績を重ね、世界的に優位に立つことを狙い、デジタル人民元構想をぶち上げたとも言えますね。
将来的には新興国にも、このブロックチェーンを使ったデジタル通貨の仕組みが輸出されることは考えられます。
基軸通貨に人民元。現実に起こるのか
その際は、その国の通貨ではなく、デジタル人民元が利用されることも十分が考えられ、それが将来的には人民元の基軸通貨化を進めていくのではないかと。
今は米ドルが世界の40%、一方、人民元は2%とまだまだといった感じですが、デジタル化によっては、このシェアは高まることが予想されます。
今からでも遅くはないので、人民元による積立を進めておこうかなと思った次第です。