中国の景気失速は他人事ではないよ
これまで驚異的な経済成長を遂げていたお隣中国ですが、ここに来てその勢いも失速し、28年振りの低成長と新聞等で報じられていました。
真っ先に思い浮かぶのは米国との貿易摩擦が原因かと思いましたが、実際の所はシャドーバンキングの締め付けが主要因とも言われています。
その存在は数年前から
シャドーバンキングの存在は、数年前から知られており、ここが破綻したら中国経済も大打撃を受けるとも言われていました。
とは言え、その後の中国は順調に成長を遂げており影響は少ないと思っていましたが、締め付けによって色々な面で経済に悪影響を及ぼしています。
地方政府にとっては必要不可欠な存在
中国の経済発展は不動産バブルによるものと僕の中では認識しています。
中国の土地は、これ全て国のもの。これを地方政府が管理して、住民から管理権を二束三文購入し、その土地に商業施設やらマンションを建てて収入を増やしていきました。
で、その時のお金の貸出先がシャドーバンキングだったわけです。
というのも、地方政府は銀行からお金を借りることができない。ので、投資会社経由でシャドーバンキングから資金を調達していたのです。
とは言え、マンションを建てても買い手がつかず、街はゴーストタウンなどど揶揄される始末。
借金だけが重くのしかかっている状況なのです。
民間企業も頼るはシャドーバンキング
このような状況を受けてなのか、先に触れたようにシャドーバンキングへの締め付けを強化し始めました。
これ以上、バブルが膨張したら中国経済は傾いてしまうからでしょう。
正規ルートの国営銀行はと言えば、焦げ付きだけは回避したいということで、信用度の高い国営企業への融資が中心。返済リスクの高い民間銀行への融資はかなり絞っていた模様。
シャドーバンキングからも国営銀行からもお金を借りられない。加えて借金も払っていかなければならない。
ということで、民営企業の勢いも落ち、低成長率という結果になってしまいました。
動きが早っ!景気刺激策
シャドーバンキングへの締め付けは実体経済にとってよろしくないということで、即、景気刺激策を打ち出した中国。
国営銀行に対し、民営企業に積極的に融資するよう指導したり、市中に大量のお金を供給したり、減税を行ったりとこれでもかばりの景気刺激策を実行に移しました。
とは言え、バブルの温床とも言えるシャドーバンキングの問題は残るわけで、この先、どう折り合いをつけていくのか、気になる所ではありますが・・・