17年間の社長業に幕
日産のV字回復させたあのゴーンさんが17年間の社長業を退任し、グループの会長に就任します。
そのグループとは日産、ルノー、そして先日傘下入りをした三菱自動車です。
日産の社長時代でも、他2社の面倒を見ているだけあって、大きな環境変化はないでしょう。
が、今回の会長就任は、この3社連合と連携して事業を推進していくことに比重を置いています。
既に異業種との連携を強化
例えば欧州最大の公共交通期間仏トランスデブと無人運転車を使った交通システムの分野で連携したり、つながるクルマ分野ではマイクロソフト、車載カメラの分野ではモービルアイとの連携で合意。
といった具合に粛々と異業種との連携を進めています。
ライドシェア分野ではまだまだ
トヨタが既にウーバーに出資、GMも米リフトに出資を決めるなど、早い所は既に手を打っているわけですが、日産連合はまだ。ライバルに比べると出遅れた感が否めません。
電気自動車分野でも連携が必要
電気自動車の日産という感じがしますが、米テスラもほほぼ同規模の販売台数を誇っているのが現状。
日産連合が約9万台に対し、テスラーのそれが約7万台。
まだ日産に分がありますが、テスラが先日発表したモデル3という普及モデルが予約だけで35万台。
発売となれば一気に逆転されちゃいます。
というわけで、この分野でも異業種との連携強化が必要となってくる可能性があります。
異業種連携も重要視
ここまでは将来を見越した連携の話中心でしたが、会長職に就任したのはグループ企業を守るという点にもあります。
それが仏ルノーです。何とこの会社、仏政府が15%の株を保有している半国有企業だったんです。
その口出しを仕方が半端ない。
自国産業の育成を目的に、ルノー工場の稼働率を上げろうだなどと、グループのシナジー効果を全く無視した要求するもんだから、ゴーンさんも覚悟を決めたのでしょう。
俺が出ていいて、直接話しをしてやると。
日本でも国が株保有する企業は、どうしえもお国の発言力が強い。
となると、経営の自主性が担保できない。
それを危惧していると思います。
敵は政府だけではない
他にも、PSA(プジョ/シトロエングループ)が、オペルの買収を仕掛けているといったのっぴきならない情報も浮上。
この話がまとまると欧州では販売台数で3位に転落してしまう。
ということで、この提携を阻止しようということで、ゴーンさんが動いたとも言えます。
まとめ
これからの日産連合の進み方と、現在の事業を外敵から守るといった2方面を見ていく必要があり、となると日産1社ではなく、グループ全体で見ていくことが必要なんでしょう。