世界的に広がる半導体不足
今や全世界で供給が枯渇ぎみの半導体。遠い昔は日本が世界でNO.1だったのに、今や見る影もありません。
台湾、韓国にあっとゆう間に先を越され、これはまずいと国が主導で半導体産業の育成にと取り組んだものの、イマイチ成果は上がりませんでした。
とは言え、供給不足は改善しなくてはならないということで、半導体企業を誘致してみたりなど、再び国も動き出しました。
これまでは技術力とコストが、企業を選ぶ軸でしたが、ここ最近では安定供給も評価基準に入りつつあります。
震災被害の教訓を活かした最新工場、ローム
半導体大手のロームは、世界的な半導体不足を受けてか、約14年ぶりに国内工場を増設しました。
単なる供給不足を補うものかと思いきや、さにあらず。安定供給に向けた取り組みがこれまでもかばりに施されています。
1995年の阪神大震災、2011年の東日本大震災で被災した教訓のもと、徹底した免震化を施したり、タイの洪水から浸水対策もバッチリ。100年に1度の大雨にも対応しているとか。
他にもコロナ禍で生産がストップした企業がたくさんあり、モノ不足があちこちで発生しましたが、この対策には、自動化を図ることでマンパワーに頼らない工場にしたようです。
といった具合に、生産を止めない徹底したリスク管理こそ、今後、サプライヤーとしての価値を高めていくのではと言われています。
まるでCIAじゃん。デンソー
国のリスク管理として、凄腕エージェント達を全世界に送り、日々情報収集に勤しむCIA。
これが民間レベルでも行われていることにビックリ。
自動車部品メーカーデンソーでは、経済安全保障室なる組織を立ち上げ、政府機関や商社、金融などと連携して、全世界で不穏な動きがいなかを常時チェックしているようです。
確かに、事が大きくなる前に察知できれば、リスクに対する対応を早まります。
他にも、部品を生産する上でのサプライヤーチェーン上の弱い部分をチェックし、例えば孫請けの供給力が弱回る可能性ありと察知すれば、何らかの手を使い強化していくのでしょう。
一般的には一次サプライヤーまでしか把握できませんが、製造業ともなると、第4次、第5次と続き、そこまで把握しているのでしょう。
ネットがここまで普及した世の中でも、リアルな世界で飛び交う情報は今なお価値あるものであることを実感しました。
まとめ
このように、サプライヤーチェーンを止めない活動を、企業ごとに様々なカタチで行われています。
この先も、不確実な状況も続き、安定供給がさらに価値あるものになってくる感じがしました。