どのメーカーよりも早く進出したのだけれど
スズキが中国市場に参入したのが1993年。とトヨタ、ホンダよりも早くに進出したことを考えると先見の明があったのでしょう。
インドでの成功が納得がいきます。
今では世界NO.1の販売台数を誇る中国ですが、その礎を築いたと言ってもいいでしょう。
日本でも大人気のアルト。中国ではタクシーとして使用されるほどの人気を博していたとか。とまぁ、ここまでは順調に推移していましたが、90年代後半になるとトヨタやホンダなども中国市場に進出。所得も上がり、それまでのスズキが得意としていた小型車から、より大きなセダンやSUVにシフトしていき、苦戦を強いられるようになりました。
販売台数が激減
このような状況が長く続いていたものの2015年には25万台を販売していました。ところが2018年は10万台と激減。
事業としての採算が厳しいと判断したのでしょう。中国撤退と決めるに至ったのです。
合弁相手の長安スズキでは、しばらくの間、スズキからライセンス供与を受ける形で生産は続けるとのこと。
いきなり畳んでしまうと雇用問題もありますし、経済に与える影響も大きいでしょうしね。
NEV規制も少なからず影響
撤退理由としては、大幅な販売台数ダウンの他にも、中国市場におけるNEV規制も挙げられます。
自動車メーカーに一定比率でEVやPHVの生産・販売を義務付けるものですが、この対応にも苦慮しているとか。
対応するにはさらなる増資が必要となり、そこまで余力がなかたのでしょう。
インドにリソースを集中
今や世界NO.1を販売台数を誇る市場を捨てて、スズキが強さを発揮しているインド市場に今後はさらに注力していく模様。
スズキは1983年から現地生産をはじめ、50%のシェアを持ち圧倒的な力を誇っています。
2017年には400万台を突破し、将来的には日本を抜いて世界第三位のマーケットになるとも言われているほど、将来性も抜群。
捨てる覚悟。
今回の件を知り、捨てる覚悟も必要もかなと思いました。
どうしても今は厳しいけど、将来はもっと良くなるのでもう少し続けてみようと思いがち。
その想いを断ち切り、退路を立って強味に注力していく姿勢は大いに勉強させられました。
インド市場でのさらなる飛躍を期待したいです。んで、あの時の判断は間違っていなかったと思える日が来ればいいかなと。
これが成功すれば他の日本車メーカーも追随していくこと間違いないでしょうね。