継続企業の前提に疑義が生じている
継続企業の前提に疑義が生じているという、この言葉、今世間を騒がせている大塚家具で知りましたが、平たく言えば倒産の危機に瀕しているというもの。
パイオニアは9月下旬の借金返済に向けてスポンサー探しをしているようで、米投資ファンドのカーライル・グループや投資会社や自動車部品最大手のカルソニックカンセイなどが手を挙げています。
ちなみにカルソニックカンセイからは自動車向けOEM事業を切り出し投資会社が資本注入するという提案を受けたらどう?という提案を受けています。これもカルソニックカンセイが、その投資会社の傘下だからでしょう。
で、彼らが欲しがっているのがカーナビ技術などを持つ子会社なのです。
パイオニアのカーナビ技術は半端ない
古くから、カーナビと言えばカロッツェリアと言われる位、性能で他社を圧倒していた感じがします
今ではスマホという外敵に苦戦はしているものの、自動運転が脚光を浴びる中で、その技術と豊富な地図データに魅力が集まっています。
この技術を持つ子会社を、様々な企業や投資会社が狙っています。
この子会社の株式を担保にパイオニアへの融資を提案した投資会社では、仮に融資が回収できなくても、子会社を手に入れれば十分元は取れると踏んでくる位、将来有望な会社なんですね。
東芝と似ている気がする
東芝も再建に向けて、利益の大半を稼ぎ出しているメモリ事業を売却することになりました。売却先で色々と揉めに揉めましたが一応の目処が立ち、再建への道を歩みはじめましたが、核となる事業に乏しく苦しい船出となった印象を受けます。
パイオニアも、利益の8割を叩き出している子会社を手放したら、再建の道は東芝以上に厳しいと思います。
時代の波に翻弄
数年前に、カーナビ事業にリソースを集中させると新聞で取り上げられていましたが、これが失敗だったのでは?という声も囁かれています。
個人的には状況を考えるとありでは?と思うんですけどね。
これまでのパイオニアの歴史を見ると、レーザーディスクでカラオケ産業をほぼほぼ独占していたのに、通信型カラオケの普及で今や風前の灯。マニアの間では評価の高いプラズマディスプレイでは、同士ソニーが液晶に鞍替えして、事業継続を断念。
といった具合に、時代に翻弄されていた感じさえします。
カーナビ事業を売却したら、一体何が残るのか。パイオニアユーザーの僕にとっては寂しさを感じますが、ぜひとも復活して欲しいと思いました。