キャッチアップ型で日本のごぼう抜き
今や世界一の電機メーカーと言っても過言ではない韓国のサムスン
その歴史を紐解けば謙虚の一言につきるかと。
技術で先を行く日本から学ぼうとほぼ毎週、日本企業を訪問していたというのは周知の事実
貪欲に学ぶという姿勢が、後に、その先生をも追い越す程の技術力を身に着け、今では日本の電機産業が束になっても太刀打ちできないほどの規模にまで成長しました。
とは言え、世界NO.1の称号を得ても今なお学ぶ姿勢を持ち続けるサムスンは、本当に謙虚だなと思いました。
常に時代の変化を先取り
強烈なトップダウンで知られるサムスン。今の成功はこの社内風土にもあると言われています。とにかくトップの号令の元、組織が一斉に、かつ迅速に動くのですから、合議制でなかなか重要事項が決まらない日本企業が勝てるわけがありません。
で、このトップダウンの成功を如実に表しているのが時代を先読みにしたポートフォリオの変化でしょう。
半導体、液晶テレビ、そしてスマホ。世界的需要が高まる前に、巨額の先行投資を行い、先行者優位の果実をガッツリと得る。これがサムスンの勝利の方程式でした。
が、その勝利の方程式がやや低調で、どうしたサムスンという声がチラホラ
業績絶好調だけど
2019年も業績は順調に推移。前年同期比で利益は落としているものの、利益率10%前後をキープしいてます。
株価も高値を維持し、市場からの信頼も厚い。
どこに欠点があるのという感じですが、その売上構成が半導体に偏りすぎているのが問題のようです。
これまではポートフォリオを時代に合わせて柔軟に変化させてきました。当然、半導体需要は旺盛なのでその戦略に間違いはないのですが、そろそろ次の飯の種も育て上げないとまずいんじゃないのという声が一部で出ています。
当然対策は打っていますよ
そんな外部から指摘が出る前に、当然サムスンでは対策済み
スマホでは完全なる外部委託で格安スマホ分野に参入したり、テレビの世界では有機ELに代替えとなる液晶を開発したりと結果は出ていませんが、対策済み
当然全て成功するわけでもないですが、現状に甘んじることなく次々と手を打つのは謙虚という企業姿勢の現れではないでしょうか。
中国の猛追も振り切るでしょ
日本がサムスンにごぼう抜かれしましたが、もしかしたら今度はサムスンがその立場になるのではと危惧されています。
で、その追う側の最有力候補が中国勢
スマホの世界ではファーフェイがサムスンの座を伺い、液晶テレビでの世界でも中国勢が・・・
極めつけは半導体の世界でも中国企業が進出
追われる立場となったサムスンですが、この先の10年でどう勢力図が変化するのか、サムスンの頑張りを期待しています。