イケイケドンドンとは行かず。脱炭素化

電力エネルギー業界

3大化石燃料でエネルギー全体の約8割

脱炭素化が叫ばれる昨今ですが、ウクライナ危機や急激な円安などが重なり、エネルギーコストは急騰。ガソリン代はとんでもない価格に跳ね上がり、ここ最近では満タンにもできずじまい。

脱炭素に向けて化石燃料の開発を抑制してきたけど、一時的にその厳しい縛りを緩めた方が良いのではと思ったりもします。

そもそも化石燃料と言われる石油、石炭、天然ガスはエネルギー消費の約8割を占め、原発、自然エネルギーはごくわずか。

約8割を占めるエネルギーを急激に絞るのは得策ではない。経済に与えるインパクトも計り知れない。

てなわけで、少しスピードを緩めてco2を削減を進めていこうという動きに注目が集まっています。

天然ガスの利用を促し、co2を削減

化石燃料ながら石油に比べco2の排出量が少ない天然ガス。このエネルギーを活用することで、まずは脱炭素に向けた取り組みを始めましょうというもの。

エネルギー開発会社のINPEXは、オーストラリアに天然ガスの生産拠点を2018年に稼働させ、さらにインドネシアも生産拠点を稼働させる予定だとか。

世界的な脱炭素の流れに逆行するような動きも見られ投資するか否か相当悩んだとは思います。

が、ウクライナ危機によりサハリン2から供給が途絶えるかもしれない状況では、開発拠点の拡大は正しかったと思います。

加えて、欧州がロシア産から北米産に切り替えたことで世界的に天然ガスは高騰しているようで、そう考えるとオーストラリア産とインドネシア産の天然ガスがしばらくは日本のエネルギーを支えてくれるのでしょう。

既存設備を利用しつつ、co2削減

続いては所変わって、日本国内の火力発電所のお話。

2022年4月12日に経産省が発表した将来のエネルギーの需給見通しで、首都圏は供給が追いつかない恐れがあるとのこと。

てなわけで、東電、中部電力の合弁会社JERAでは火力発電所の増設を決定。2025年までに8基稼働させるとか。

投資家対策も万全で、燃焼時にco2を出さないアンモニア水素への転換を計画しています。現在は石炭ですが、段階的にこれを100%にすべく、現在実証実験が進められています。

ちなみにこちらの発電所は、燃料を石炭に戻すことも可能で、その時々に応じて最適な燃料を選べるという優れもの。クルマで言えば、ガソリン、軽油、液化天然ガスを自在に切り替えられるようなものでしょう。

脱炭素の敵、石炭も品種改良で頑張っています

化石燃料の中でco2の排出量が最も高いと言われる石炭。汚名を挽回すべく従来よりもCO2の排出を抑えた石炭が開発されていることも注目の一つ。

加えて、発電所側でもCO2排出を抑えた改良がなされているとか。

これまでは使えなかった低温でも溶ける石炭も利用できるようにしたことで、co2排出抑制はもちろん、他社とも競合しないことからコストも抑えられるという恩恵もあるとか。

脱炭素化は、まずは足元から

脱炭素とは言うものの、経済との両立は非常に厳しい。ウクライナ危機、円安等、ニッチモサッチモ行かない状態で、自然エネルギーに頑張ってもらうというのはまだまだ現実的ではありません。

まずは既存エネルギー、設備の改良、改善によってco2排出を抑制していくというのが現実的だと実感しました。

にしても、電気代もガソリン代も依然高止まりしているし、早く通常価格に戻って欲しいと切に願うばかりです。

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