電気の使えない不便さ
台風や強風で稀に停電を起こす我が家。部屋の明かりは真っ暗。テレビさえも映らない。外部からの情報はスマホに頼りっきり。
大概、20-30分で復旧するけれど、これが2-3日も続くようだとゾッとする。
スマホだって、1日も経たないうちに電池切れになるし、そのために充電バッテリーを買ってはみたものの果たして2-3日持つかどうかは微妙な所。
蓄電池代わりにEVカー
という訳で、万が一の停電対策として第一候補となるのが、太陽光発電と蓄電の組み合わせ。据え置き型の蓄電池はあるけれど、EVカーを蓄電代わりという選択肢も考えられる。
移動型蓄電池というところでしょう。停電で困っているお家に向けて出動するなんて事も考えられる。
となると、今は芳しくない電気自動車も、有事の際の活躍次第では、自治体を中心にEVカーの導入が進むかも。
自然エネルギーは不安定という声も
化石燃料の発電に加え、今注目されているのが風力、水力、太陽光といった自然エネルギーによる発電。特に太陽光の普及はすさまじい。あちらこちらの空き地に太陽光がズラッと並ぶ光景をよく目にするようになりました。
が、どうしても発電が安定しないという欠点がつきまとう。
水素という選択
東芝がこの度発表した水素発電システム「H2One」。この水素システムはこんな感じです。
太陽光で発電した電気を使って、水を酸素と水素に分解。んで、分解した水素を専用の貯蔵庫へ。電気を使う時は、この貯蔵された水素が燃料電池に送られ、電気を供給。
つまり水と太陽光さえあれば、電気をおこせちゃうわけです。
しかも温水も供給
この水素システム、電気供給の他に温水も供給してくれます。災害時は衛生状態が悪化するもの。暑い夏に災害が起きようものなら、衛生状態は最悪。
現在、川崎市の公共施設で実証実験を行っているH2Oneですが、300人が1週間過ごせるだけの電気と温水を供給できるそうです。ガス、電気が止まっても温水供給によて、シャーワーを浴びたり体を拭いたりといったこともできるわけです。
貯めた電気をうまく活用。
太陽光で発電した電力を蓄電池に貯めて電気料金の高い時間帯に使う。結果、電気代の節約につながるわけですが、このような使い方にもH2Oneは対応。
生成した水素を貯蔵庫に貯めておき、電気の高い時間帯に使う。
電力会社から供給された電力を使っている時は、水素の貯蓄に勤しんでもらうというわけです。
水素は賞味期限が長い
電気というのは、そもそも貯蓄しにくいものといわれています。蓄電池に貯めておいても、放電してしまう。スマホもそう。一切に手を触れていないのに、何故か電池マークが残りわずか。
他にも電力を消費する要素が関係してくるとは言え、微妙に放電していることは確か。
水素の場合は、なんと1年経っても、そんなには減らないようで、夏場に貯蓄した水素を冬場の暖房電力に使うといった常識では考えられない使い方もできちゃうわけです。
食品に例えれば、水素は賞味期限の長い缶詰製品といったところでしょう。
まとめ
今回の電気の蓄電の話は有事の際にいかに水素が使えるエネルギーかを紹介してきましたが、通常使用でも十分使えるエネルギーだと感じました。
貯蔵庫のキャパにもよりますが、1年近く長期保存が可能であるならば電力会社からの電気供給がなくても自給自足で賄えてしまうのでは。
後は、コストの問題。現状は公共施設など大規模施設向けが多いみたいですが、個人宅での使用が広がる頃には、手の届くに値段になっているかも。となると燃料電池車も一般庶民が買える値段になっているかも