電力自由化の火を消さないで。新電力会社に寒波吹き荒れる。今が正念場

いよいよ電力自由化が懐かしい

それまで大手電力会社による独占販売となっていた電気が、自由に選べるようになった2016年。

それまでガス販売専門だった東京ガスが電気を売ったり、あの楽天も電力を販売したり、電力販売市場はかなりホットな状態になりました。

2020年時点の参入企業数は700社を数え、これからさらなるサービスの向上が期待されるというのに、業界の成長を妨げる被害に見舞われています。

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市場連動型が超高騰。電気代が2倍の悲劇

新電力会社の目玉のサービスと言えば、市場連動型の料金プラン。需要が少なければ安いし、多ければ高いというもの。

一方、固定型というのは常に一定の価格。安定しているので先々まで見通しがつけます。

で、今、新電力会社契約者の間で起きているのが市場連動型料金から固定価格プランへの蔵替え。

というのも、ある契約者の場合、それまで2万円弱の月々の電気代が、今回の寒波の影響で2倍に。

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他社へのお引越しをススめる電力会社

電力会社としても大幅な値上げは苦渋の決断だったことでしょう。出来ればコストアップ分は自社で吸収して、値上げ幅も若干としておきたかったはずですが、吸収できるレベルではありませんでした。

そもそも市場連動型プランは、日本電力取引所から電力を調達していますが、この卸値が1キロワット時、約15万円

我が家の1年間分に匹敵する金額までに膨れ上がっている事実を目の当たりにして、新電力会社がいかにしんどい状況におかれているのがわかります。

市場連動型プランを提供する新電力会社のLooopが、同業他社に対し、事業を買い取って欲しいと申し出た所、ウチもウチもと買い手募集なのに、同じ惨状の同業者が手を挙げる事態になりました。

事業譲渡まではいかないまでも、契約者に対し、固定価格プランを提供する新電力会社を紹介したり、新たに固定価格プランを新設する会社もあり、生き残りをかけて、様々な対応に追われています。

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淘汰はじまる、新電力会社の新世界

電力自由化からわずか4年で700社というのは、ちょいと多い気がします。

というのも、発電所を持たずして電力の売買ができるという潜入障壁の低さがあったからでしょう。

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今回は、その参入障壁の低さが仇となり、トドメを指す格好となった訳です。

今回は寒波による電力の急激な増加が原因で電力の卸値高騰を招いたわけですが、夏場にも同じような事が起きる可能性は十分ありえます。

となると、大きな需要変動にも耐えられる体力と固定、変動、ミックス版な幅広いプランを用意できる企業が生き残るのではないでしょうか。

大手電力会社の寡占化を打破するという意味も込められている電力自由化。その火を絶やさないためにも、新電力会社にも、もう一踏ん張りして欲しいと思った次第です。