将来的に懸念される水不足
米国のあるシンクタンクの調査によると2040年までに世界33カ国で深刻な水不足に陥いるとのこと。
経済協力開発機構でも2050年には世界人口の40%に相当する39億人が水不足に襲われると予想しています。
2つの機関から将来的な水不足を予想する調査結果が出ていることから、かなり真実味のある話かと。
日本の場合、水質資源は他の国に比べると豊富なため、イマイチピンと来ませんが、起きるべく将来の危機に備えて何かしら対策が必要と感じました。
このコンテナが水をつくるの?
海外では、この危機に備えるべく、様々な企業が水不足解消へのビジネスを展開しています。
その一つが2016年に設立した米スカイソース。
見た目はただの何処にでもあるようなコンテナですが、中には最新鋭の装置がぎっしり。
これが大気中の水質を取り込み、飲料水を作ってくれます。
結露の原理を活用。空気を冷やして水作り
地球上の淡水は河川よりも大気中に多く含まれているようで、これが全く活用されていないことに目をつけて製品化されました。
仕組みは結露と同じ原理で、空気を冷やすことで水蒸気を水に変える。仕組みを知るとさほど驚きは感じませんでしたが、その水滴を集めて飲料水にしてしまうという所まではさすがに考えが及びませんでした。
しかもローコストで環境に優しい
さらにこの飲料水製造装置の優れている点はローコストという点。
日本にすると1リットル2円で作れちゃうというバカ安さ。
装置類を動かすエネルギーに廃材などのバイオマスをつかているからなんです。
例えば瓦礫の中の木材だったり、剪定した枝葉なども使えるので、コストはほぼほぼタダ同然。
さらにエネルギーとして使用後、残った燃えカスなどは肥料としても使えるというですから、全くもって無駄がない。
環境にも優しい究極の水製造装置なんです。
災害時や水不足で悩む僻地へ
この水製造装置の使用シーンとしては、水源が乏しく電気も通っていないような僻地やライフラインが寸断された被災地が想定されます。
このコンテナをトラックで現地に運べば、ライフラインが復旧するまでの間、生活用水として活用することも考えられます。
これで紛争も解決するのでは?
大気中の水蒸気が未使用のまま、今の今まで活用されていなかったの不思議でなりません。
この水製造装置が、将来的な水不足解消に広く普及すれば、水質をめぐっての紛争もなくなるのではと思いました。
個人宅レベルでのミニチュア版の発売が待ち遠しい。