コロナ禍で地銀危機脱出?増益・黒字転換も浮かれるところ一切なし。迫る2年後の期間切れをどう乗り切る。

どこの地銀も苦しい経営状況だったけど

コロナ前は全国の地銀はほぼ壊滅状態。マイナンス金利の影響などで融資頼りの経営も限界を迎えていました。

地銀同士で合従連衡が続いたのも、この危機をいかに乗り越えていくため。SBI証券が主導する地銀大連合なる構想なども上がり、先の見えない状況が続き、この先どうなることやらと中の人たちは相当気をもんだことでしょう。

コロナ特例で黒字転換

この状況を一変させたのが、憎きコロナ。コロナで経営の危機を迎える企業が多い中、金融系は金融緩和策などもあり、コロナで経営が上向きました。

国が特例で実施したコロナ関連融資制度がまさにそれ。コロナ禍で苦しむ企業の救済策として、無利子無担保型の融資が時限的に実施しました。

この融資を業界の人はゼロゼロ融資と呼ぶようですが、この融資、焦げ付いたとしても信用保証協会が代わりに返済をしてくれるため、銀行側の損失はほぼゼロ。トリプルゼロ融資と言ってもいいほど。

しかも通常よりも高利回りというのですから、地銀にとっては降って湧いたような恵みの雨と言ってもいいでしょう。

ビジネス

錬金術がズッポリハマる

てなわけで、21年3月期決算では、上場地銀78社のうち約半数が増益・黒字転換に成功したとか。

枯渇気味であった融資案件が一気に増え、企業は借りたお金をひとまず口座に置いておき、それを銀行が投資に回すことで、さらなる利益を生むという好循環も起きています。

金融市場は今やアゲアゲ状態という好条件が重なったことも地銀に有利に働いたのでしょう。株式等関係損益は2168億円と前期の3倍にも達していることから、どの銀行もこの錬金術が成功していることを示唆しています。

2年後の期限切れを見据えて国も対策

とは言え、気になるのがゼロゼロ融資が2年間という縛りがある融資であること。

さぁ、返済となった時に、貸し倒れがバカバカと発生することも十分考えられます。国が保証してくれるので焦げ付き融資にはなりませんが、また元に戻ってしまうことは十分に考えられます。

どのみち合従連衡は既定路線だけど・・・

てなわけで、国も地銀同士の提携を促すような施策を展開。日銀に預ける当座預金の金利を年0.1%上乗せするなどの好条件をつけるなど、地銀再編に本腰を入れている模様。

この施策に参加する地銀も多く、中の人は、今回のゼロゼロ融資は特需であって、また元の苦しい経営環境に戻ることは十分承知済みといった感じ。

頑張れ、地銀

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