スピード撤退、楽天
2010年、中国検索大手、バイドゥと合弁会社を立ち上げ、さぁ中国市場の攻略だと血気盛んに乗り込んだものの、結果は惨敗。ECバブルとも呼ばれていた当時の中国にあって、品揃え、価格では競合他社に遠く及ばず1年半で撤退という潔さ。
その決断の早さは、さすが三木谷さん
所変わって米国では
楽天の米国における事業モデル。巨大、Amazon、イーベイと伍して戦うために、アフリエイトさサービスのイーベイツを買収し、米国事業を盛り返そうという戦略。
この戦略に近しいことを、中国再参入の切り札にしようというのが今回の話。中国にも展開するということは米国でも一定の成果を出している現われなんでしょう。
キャッシュバックサイトの買収
楽天が目をつけたのが、キャッシュバックサイト。中国の大手ECサイト、タオバオも含む様々なECサイトを網羅しており、ある意味、このサイトを買収することで、中国市場の傾向と対策はある程度、見通しが立つ。
ビッグデータがぎゅっと
キャッシュバックサイトには、どんな人が、どのような製品を購入したかをある程度把握することができる。楽天が再度、中国市場でECサイトを開店した際は、このビッグデータが有効に働く。
ある意味、実益を兼ねた市場調査という点は、海外進出を検討する企業にとっては参考になる。
七転び八起きの精神
一度は撤退を余儀なくされたものの、再び挑戦する姿勢は頭の下がる思い。しかも従来の手法を変えて、違う角度から切り込むというのは理に適っている。
楽天の不屈の魂を見た思い。
日経ビジネス NO.1786