特許にまつわる産学連携の行く末

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世に言うライセンス契約とは

仕事をしている中でも、ライセンス料パテント料という話が出てきます。

その技術などを開発するにあたって、こんだけの時間と労力を割いたので、使用するにあたってはお金を払ってちょうだいね。

というのが、僕の認識です。よくヒーローもので、かめはめ波などの必殺技術が出てきます。これもつらい修行を重ねたもので、他人が使うと本来ならライセンス料が発生するのでしょう。

で、今回のお話は、ライセンス料は払っているものの、その金額で揉めているというものです。

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ライセンス料が低すぎるのでは?

ガン治療法に関する特許を共同で出願した小野薬品と京大の教授

この特許を元にがん治療で有名なオプシーボを開発し、ライセンス料を含め世界で累計1兆7000億円を売り上げたとか。

小野薬品にとって大きな収益をもたらしました。

で、教授に支払われるラインセンス料が1%以下ということで、小野薬品側に見直しを求めているものの、話は平行線のまま、今なお揉めています。

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算出方法ってあるんだ?

教授側の弁護士の試算によれば、一般的には売上高の5%、ロイヤリティ収入の20%とのこと。

そう考えると、累計で600億円になると。

実際にこれまで教授に支払われている金額は累計26億円と1/10にも満たない。ということで、両者の考えると特許料にかなりの開きがあります。

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医薬業界は産学連携が肝?

教授側は、基礎医学の研究支援を目的に設立した基金への寄付というカタチで支払いを要求。

私腹をこやすのはではなく医学会全体の発展のためにお金を使いましょうというのは共感できます。

これまで産学連携で医薬品を開発してきた歴史から見ても真っ当な提案かなと。

とは言え、金額も金額だけに小野薬品としても、そう簡単にクビを縦に触れない。

株主対策もあるでしょうし、これまで共に医薬品を開発してきた他の教授達にも申し訳が立たない

俺もライセンス料を値上げしてくれという事態に発展することは大いに考えられます。

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特許問題でこじれる産学連携?

といった具合に、ライセンス料で産学連携が今後うまく回っていくのかが心配でなりません。

医薬の世界は、産学連携が肝のようにも見えますし。

この揉め事の着地の内容次第では、その関係に変化が起きるかもしれませんね。

それにしても、当たれば大儲けですが、日の目を見るまでにはかなりの時間を要するわけで、医薬業界は大変だなと感じました。

今回話しに取り上げたオプシーボも特許出願するまでにかなりの時間を要したことでしょう・・・

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