強烈なカリスマは諸刃の剣か
強烈なリーダーシップを誇り、一代にして会社を大きく成長させた企業と言えば枚挙にいとまがない。
海外で言えばアップル。ジョブスという強烈なカリスマを失い、何かと批判され、後を継いだティム・クックはかなりの重圧があるでしょう。何つけても先代のCEOと比較されるのですから。
国内に目を転じれば、ユニクロ、ソフトバンクもそう。こちらは一時期次世代にバトンタッチ、またはその準備期間に入ったものの、事をうまく進まず再びカリスマが復活。事業継承がうまくいっていません。
そんな中、ジャパネットたかたは、息子さんに事業継承して早2年が経ちますが、業績を落とすことなく順調に事業が推移しています。
二代目社長がどのような取り組みを行っているのかカンタンに紹介したいと思います。
データを重視
ジャパネットたかたの主な販売経路はテレビ通販があまりにも有名ですが、他にもラジオ、ネット、チラシと多岐にわたります。
チラシは、どちらかと言うと、テレビ通販の受け皿的役割。テレビを見て「あー良いな。これ。どれどれ、どんな商品なの?」とテレビで得た情報を確認するというある意味、補完ツールでした。
それをもう少し顧客ごとに合ったものにしていこうと。テレビ通販に従属するツールから、独立したツールとして、顧客のニーズにきめ細かく対応するツールにしていこうと。
ジャパネットたかたには会員データという強力な武器があるので、そのデータを元に顧客の思考はある程度把握できます。それを元に、仮説を立てて、顧客ごとに掲載商品を変える。
まだまだ試行錯誤の段階ですが、きっちりとPDCAを回すことで、その精度を高める努力をしています。
商品点数をギュッと絞り込み
それまではカリスマの経験と勘に頼ることが多かったバイイング作業を、複数人によるバイイングに変更。二代目自らバイヤー会議に参加し、ヒット商品の発掘を行っています。
さらにネット通販もそれまでは8000品目もの商品を扱っていましたが、約600品目に大幅に削減。加えて、一つ一つの商品の情報量を増やし、ヒット商品を発掘するツールとして機能させています。
これによりジャパネットたかたの強みである小品種大量販売をさらに強化できたとか。
まとめ
と言った具合に、二代目就任以降、様々な改革を行われていますが、根っこの部分は先代と一緒。顧客視点で考える点はブレずに、それを1人の力に頼るのではなく、複数人で回していくというもの。
これって事業継承で悩む企業にとってはかなり参考になるかもです。
とは言っても、2代目の人をまとめる力を、社員を納得させる力もかなり影響していると思います。
そう考えるとやっぱりタカタDNAの求心力は凄いなと思った次第です。
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