破壊的な父ちゃんがアメリカにもいたとは「フェンス」

アメリカのパパのイメージ

自由の国、アメリカのパパ像は、子供に対してほぼほぼお友達間隔で接し、日本と違って、威厳のかけらもないようなイメージ。子供にとっては接しやすく、良き相談相手であり、頼れるお友達。それはそれでありかなと。

ウチの家族は、そこまで威張り倒して、家族全員に恐れられたりはしなかったけど、家族の長という振る舞いはしていました。

が、この作品に出てくるパパは、まるで古い時代のパパを見ているような感じ。とにかく家族のボスは俺だ感が半端ない。僕の中でのアメリカのパパ像が完全に崩壊しました。

フェンス

黒人差別が残る1950年代

デンゼル・ワシントン演じる父ちゃん役のトロイ。息子2人のごくごく普通の家族。描かれている年代は1950年代で、黒人差別が激しい時代。

職はと言えばゴミ清掃車のごみ収集係。就ける職種も限られ、収入も白人に比べたらかなり少なかったでしょう。

けど、卑屈になることなく与えられた場所にきっちりと働く。家族4人を養うために父ちゃんは日々つらい仕事をこなすという、まさに父ちゃんの鏡のような人。

ということもあってなのか、とにかく息子に対してはとにかく厳しい。

子供の人生を口に出すのも親の努め

次男坊は、アメフトでちょっと名が売れるほど、将来有望な選手。様々な大学からスカウトの声がかかり、大学でのスター選手も夢じゃない感じでした。

今であれば、そんな息子を応援する親というのが一般的ですが、トロイは真逆。人生経験豊富な俺の言うことを聞けとばかりに、大学に行くのはパケ。とにかく働けとのこと。黒人差別という外部環境の悪さはあるものの、一番は自分の経験から出た言葉でした。トロイもベースボールでは将来は嘱望されていたのに、黒人を理由にメジャーリーグに活躍することができませんでした。

息子に同じようなつらい思いをさせたくない親心から出た言葉だったんでしょう。

ある意味、子供を想う出来たパパなのですが、その態度が威圧的で、まるで軍隊の仕官と一兵卒のやりとりを見ているようで、ちょっぴり息子さんはかわいそうだなと思いました。

フェンス

出来た奥さんがいるのに・・・

トロイが、つらい仕事を続けられたのも、2人の息子のパパでいられたのも、これ全て出来た奥さんの存在あってでしょう。

子供との口論の時でも、パパと息子どちら側につくこともなく、中立の立場で事を収める能力、そして息子達の不満のはけ口となって、長きにわたり家族を支えてきました。

なのに、この父ちゃんったら・・・。息子に対してあんなエライ口を聞いていたのに、自分がしていることといったら・・・。けど反省するそぶりもなく、むしろ何が悪いと居直る。その姿に、この親父、ある意味スゲーなと思った次第です。

フェンス

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存

フォローする