タックスヘイヴンとは
新聞などでよく耳にするマネーロンダリング。ウィキペディアを調べるとこんな風に書かれています。
タックス・ヘイヴン(英語: tax haven)とは、一定の課税が著しく軽減、ないしは完全に免除される国や地域のことであり、租税回避地(そぜいかいひち)とも、低課税地域(ていかぜいちいき)、とも呼ばれる[1]。
とにかく税金が安いことで知られ、一部の富裕層は税金逃れのため、これらの国にある金融機関にお金を預け、税金を安く押させています。
んで、本作品の舞台となっているシンガポールもタックス・ヘイヴン国とまでは行かないまでも日本に比べると数段税金が安い。てなわけで世界中からお金が集まっているとのこと。
ということもあり、主要産業が金融というのは頷けます。
悪の温床、プライベート・バンク
富裕層しか口座を開くことができないプラベイベートバンク。
預かったお金を運用して、様々な投資を提案してくれ、損することもありますがさらにお金を増やしてくれることも。お金持ちの人達にとっては信頼のおける頼もしい助っ人です。
ただそれにも増して、プライベートバンクの良さは高い秘匿性。これが利用する第一理由かと。
というわけで、反社会勢力、政治家、テロ組織などの黒いお金も扱われていました。
これは問題だというわけで、アメリカ同時多発テロ以降、米国はその秘匿性にメスを入れて、各国に口座の公開を求めるようになり、それに従うようになってきているとか。
こういった歴史もあり、プライベート・バンクも黒いお金の取扱を控えるようになりました。
まさかの殺人事件勃発
あるプライベートバンカーの死亡事件をきっかけに事件が大きく展開していきます。その亡くなった男は、多くの顧客を抱える日本で最も成功したバンカーでした。
で、顧客はと言えば、スポーツ選手、政治家、反社会的勢力と白なのか黒なのか判断しかねるお金を運用。もしかしたら、お客に大損させたという理由で、顧客の誰かが彼を殺してしまったのではと。
あるいは、黒いお金が表沙汰になるのを恐れて殺されてしまったのか、とにかく大成功の陰にとんでもないリスクを背負っていたのは確かでした。
そっちの方向とは・・・スケールでかすぎ
調べていくと何故か口座のお金が空っぽになってしまったという被害者が続出。ヤクザのフロント企業、飲食店会社、そして政治家。
てっきりこのバンカーを殺したのは、これらの顧客のウチの誰かと思いましたがさにあらず。その犯人とは、読み進めていく内に、とんでもないものが出てきます。
そりゃー、話がでかすぎだよと最後は驚かされること間違いなしです。