両さんから時代の空気を感じる|1982年代初頭

両さん書籍レビュー

当時の世相を知るには持ってこい

こち亀無料読みアプリを掲載年代別に読み始めて気づきました。

当時の世相や慣習、流行、価値観などなど。今振り返って見ると時代、時代の空気を感じることができて、こち亀の新たな魅力を発見することができました。

今からおおよそ35年前の1982年、当時はどんなファッションやクルマ、慣習だったのかを両さんを通じて紹介していきます。

都内にマイホームは今も昔も夢のまた夢

両さんの同僚でもある寺井が念願のマイホームを購入した話。都内から遠く離れ、クルマとバスを乗り継ぎ約3時間。山奥に家まで両さんと部長が遊びに行くことに。寺井曰く、予算にはめていくと、どんどん都心から離れ、最終的に県境まで言ってしまったとか。

35年前とは言え、これって今も変わらないんだとちょっと暗い気持ちになりました。

両さん,寺井

紙芝居はもう古い

昔は紙芝居のおじちゃんが町内を巡回をして、昔話を読み聞かせていたとか。今一度、子供たちの当時の良さを体験していただこうと部長と両さんが紙芝居をするも、当時の子供たちは古臭いだのと宣い、見向きもしない。

35年前の小学生から古臭いだのというワードが出てしまう所に当時のガキンチョとは何て大人に冷たいんだろうと。

今では、その子供たちも子供を持つ親。今時の子供にそれを見せたら新鮮に映るし、他人を傷つけたらだめと教育されているので、そんな「古くさ~」なんて言わないでしょうね。

ストレスが過ぎて正義の味方願望爆発

会社や家庭のストレスから変身願望に火がつき、仮装して正義のヒーローになってしまうという話。

今では、うつ病もその一種ですが、当時はそんな言葉も広く知られておらず、ストレスという言葉で片付けられていた感じがします。

この手の話、悲壮感たっぷりで描かれる所ですが、両さんにかかると、明るい話になってしまうのが不思議なりません。

両さん

原宿がヤングタウン

1982年頃は竹の子族全盛の時代だったのでしょう、作品の中で原宿がヤングタウンという名前で描かれています。

喫茶店のくせに何故か昼間からコークハイやスクリュードライバー、ソルディドックなどのお酒が振る舞われ、この手のお酒がもてはやされていた時代だったのかなと。

今のカフェブームはどちらかと言うと本質嗜好ですが、当時はどうもミーハーっぽく映り、それがオシャレだったのでしょう。

セリフの中に、今では死語とも言える「ナウい」が普通に連発しているところに時代を感じました。

両さん

両さん

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