度肝を抜かれたTwitter買収だったけど・・・
事の始まりは2022年4月のマスク氏によるTwitter株9%の保有のお話。すわ、買収かと思いきや取締役就任の打診を断り、真意がつかめない中、次なる大砲が打たれました。
それが440億ドルでTwitterを買収するというもの。取締役の席を蹴ったので買収はないと思っていただけにこの豹変ぶりにはびっくり。
これでマスク氏支配による新生Twitterが誕生すると100%確信したのに、今度は2022年7月8日には契約を撤回。
市場をことごとく振り回しに振り回し、最終的には買収しない。最も被害を被ったのは、当事者のTwitter社でしょう。裁判所に提訴するのも無理はないなと思いました。
撤回の真意は買収額を下げるため?
この一連の騒動を通して、Twitter買収の金額を下げる狙いがあるのではと一部報道されていますが、その真意は別にあると言われています。
公表されている通り、偽アカウントの数を公開するというもの。Twitter社からは偽アカウントは全体の5%未満と公表されているもの、それが事実にそぐわないとマスク氏は思っているのです。
ディスカバリー制度の発動で、白日のもとにさらされる偽アカウント情報?
米国のM&A裁判ではディスカバリー制度なるものがあり、弁護士にはクライアントの主張を証明するためメールサーバーなどの相手の内部情報を調査する権利が与えられます。
穿った見方をすれば、裁判沙汰にならない限り、相手方の情報を調べることができない。ならば、訴訟を行わせる策を用いるしかない。痛みを伴うけれど・・・。
この筋書き通りにマンマとはめられた格好のTwitter社。この絵を書いたのがマスク氏お気に入りの敏腕弁護士。
これまでマスク氏の訴訟騒ぎでは、彼が必ず登場して勝てそうにもない裁判でも勝利に導いたとか。
仮にTwitter社の公開情報が嘘、偽りのないものだとしても・・・
今後、調査が進められるかと思いますが仮に偽アカウントの数が全体の5%未満だったとしても、当初の買収額4400億ドルで買えば済むこと。
仮に、5%以上であればプライスダウンされることも考えられます。
個人的には、マスク氏による買収は行われるものの、内部情報をより精査した上で、購入したいという考えが働いてるのでしょう。
マスク氏支配による新生Twitterが、どのように生まれ変わるのか。改悪にならないことだけを切に願うばかりです。