大打撃のスペイン、イタリア
コロナ感染で大打撃を被ったスペイン、イタリア。そもそも財政的にも厳しい状況ということもあってか、EUに対して支援を要請するも良い返事がもらえない。
ということもあってか、EUに対する不満が噴出しています。
とは言え、EUも厳しい状況であることに変わりなく。世界経済の成長率がマイナス3%の中、EUはマイナス7.5%。日本がマイナス5%と言われていますから、それよりもひどい状況。
ちなみにイタリアにいたっては9.1%、スペインがマイナス8%。
無い袖は振れない状況なものの、復興基金の創設で合意しました。
南北で意見対立で頓挫
こちらの基金は、域内のコロナ禍で大ダメージを受けた航空会社や製造業を支援するもの。
で、調子に乗ってかどうかわかりませんが、復興基金の財源としてイタリアやスペインがユーロ共同債を提案。
こちの債権、イタリアやスペインが単独ではなくEUをバックにして資金を調達するというもの。言わばEUが保証人となってお金を借りるというものです。
ところが、財政状況の厳しい国の借金を肩代わりをするのはごめんだとばかりに北部の国は反対。結局ユーロ共同債の発行は夢に終わり、イタリア、スペインは独力で、この難局を乗り越えざるを得なくなったのです。
コロナがなければ、ここまでEU諸国内の関係もギクシャクしなかったと思いますが、遅かれ早かれ不満噴出は想定の範囲内。
将来に禍根を残すなら、今のうちウミを出し切った方がいいと思います。
中国の対応に不信感
続いては中国への不満噴出のお話。アメリカに比べ中国と友好的な関係にあるEU。それもそのはず。中国からの投資が年々右肩上がりで増加しているのですから、納得が行きます。
が、コロナ騒ぎでこの関係にもちょいとヒビが入ったようにも見えます。
例えば中国から送られた医療物資に大量の不良品があったり、コロナに関する情報公開が要望通りになっていないなど。
さらに中国に対する損害賠償額を試算するなど、これまでの友好な関係から見ると目を疑うような事態が起きています。
ファーフェイも標的?
ファーフェイ製品の取り扱いについても、アメリカと異なり導入する国が多かったですが、今後もしかしたら見直しも考えられるとのこと。
これもコロナによる影響でしょう。
企業防衛に躍起。中国の逆襲
このように関係が悪化する中で、中国企業は欧州の企業買収を加速。商魂たくましいとはまさにこのこと。
国同士の関係が悪化していようが、民間レベルでは話は別。
というわけで、EU側は国をあげて、国の利益に反する買収であれば、阻止できる規制を設けるなど応戦。
EU域内の諸外国間、そして対中国と色々な所で不満が噴出しています。
コロナ収束と共に関係が修復されることを切に願うばかりです。