MaaSなら遅刻も回避できるかも
最適な移動手段を提示して効率良く人やモノを運ぶことを目的としたMaaS。例えば遅刻時間ギリギリで目を覚まし、急ぎ会社に向かうとする。通常なら電車通勤だけれども間に合わないかもしれない。てなわけでスマホをポチッとして最短の移動手段を調べると、まずはレンタルチャリで駅まで行き、そこからライドシェアに乗り換えて高速道路で渋滞手前の路線をひた走り、高速を下車。
次いで公共のバスに乗り換えれば無事、上司に怒られることなく会社にたどり着ける。
MaaSが本格的に普及すればこの手の煩わしい移動が自動でアナウンスされ、しかも決済もスマホ上でできちゃう。そんな便利な世の中を実現するかもしれません。
地図をめぐる攻防
MaaSを支える基本的な流れは、情報を集めて、それを解析して各乗り物に情報を配信。受け入れ先となる乗り物がその情報を元に最適なルート選び移動するというのが大まかな流れです。
その流れの起点ともなる情報集めに地図データが大きく影響しているのです。
日本では老舗のゼンリンが地図データ会社の最大手。グーグルにも情報提供している位ですからその精度はお墨付き。
一方海外では、独ヒアという地図会社が最大手で、ナビマップの8割を占めているほど。
この2大陣営が地図データの覇権をめぐり今後激しい攻防が繰り広げられると思います。
リアルタイムの情報処理が肝
続いて膨大な走行情報を処理するサーバー側。リアルタイムに刻々と変わる道路状況を瞬時に解析して、乗り物にフィードバックする訳ですから処理能力も相当高くないと使い物になりません。
そこで、最近ではスパコンの性能をもしのぐ量子コンピュータが、情報処理に使われ始めています。
情報の受け手もMaaS仕様がマスト
最後に情報の受け手となる乗り物です。トヨタがモーターショーで発表したe-パレットなどはそれに当たりますね。
他にも公共用の乗り物用にパナソニックが開発を進めたりと、MaaS時代ならではの乗り物開発も着々と進んでいます。
その多くは自動運転が中心になっていくのではないでしょうか。
プラットフォーマー争いになるか?
このように、地図、サーバー、乗り物という3つの分野で今後激しい覇権争いが起きてくるでしょう。仮にスマホのようにアップルやグーグルにOSを握られ、みかじめ料を払うようなことになるのか、はたまたその逆の立場になるのか、個人的には日本がプロットフォーマーになることを期待しています。
頑張れニッポン