ゴーンさん時代は輝いていたように見えたけど・・・
ゴーンさんが捕まちゃってから始まった日産の暗黒期。それまでの日産は強烈なリーダー、ゴーンさんの元、好調なイメージがあったけど、逮捕後に明らかにされた社内の惨状。
既存車種のマイチェンでフルモデルは金がかかるから先送りとなれば、開発部隊、営業部隊ともに気持が折れてしまうもの。
社会的な信用失墜という大きなダメージは受けましたが、ある意味、本来のクルマづくりに専念できる環境に戻ったことはむしろ良かったと思います。
ダイムラーとの提携解消は正解
VW、トヨタに追いつけ、追い越せとばかりに2010年にダイムラーとの提携。ゴーンさんの鶴の一声で提携がなったようですが、その提携の成果というのがほとんどなく、しいてあげるとするならば、スカイラインにダイムラー製のエンジンが積まれた位とのこと。
この手の提携となると車台の共通化やら共同購買にコスト削減というのが一般的ですが、そもそもダイムラーは大型車系、日産は大衆車系ということもあり、共通項が少ない。
高級車での車台共通化は逆にブランドイメージを毀損する恐れもありますし、難しかったのでしょう。
てなわけで、2021年5月にダイムラー株を売却して提携を解消。売却益で得たお金をEV車に投入するというのは至極まっとうな流れだと思います。
EVの日産。日本勢ではトップランナーに見えたけど
他の日本メーカーに比べ、一歩先ゆくのがEV分野。ようやくトヨタも重い腰を上げEV開発に力を入れ始めしたが、それまではほぼ無風状態。
先行者としての大きなアドバンテージもあり、EV分野でのさらなる躍進を期待できそうですが、世界を相手にするとこれが非常に残念な状態にあることに驚かされました。
日産リーフが10年かけて達成した販売台数を、テスラーが1年で達成したとか。販売台数も2019年には世界7位だったのが、2020年には14位と大きく後退。
わずか1年でのこの大きな変動に、いかにEV市場がスピード感ある市場であることがわかります。力を持つ新興勢力で次々と現れ、日産も苦境に立たされています。
唯一の希望の光は中国
このようにゴーン体制後、復活に向けた取り組みが推進されたものの苦戦続きといった感じはしますが、その中で唯一の希望の光は中国の販売台数の好調さでしょう。
2020年度は過去最高を記録するなど、復活に弾みがつく結果となりました。
1000分の1の技術をぜひとも復活させてほしい