時代に合わせて変容
よく企業が生き残るには、事業の新陳代謝が必要とよく聞きます。世界に目を向ければデュポンやGEがまさしくそれですよね。
過去の記事はこちら。
今回お話する日本の化学メーカーの雄、三菱ケミカルもまさしくそう。
時代、時代に合わせて注力する事業を変容させています。
事業を4つに分類
特に僕が注目したのが、この4分類法。
。といった具合です。
このように4分類することで、どこにお金をかけるべきかが見えてくるという訳です。
例えば洋食屋さんに例えれば、安定してランチでは30食出るハンバーグ定食は安定事業。
コラーゲンたっぷりの豚足定食は成長事業。
美容傾向に優れたアサイーは次世代事業。
ごぼうサラダは再構築事業。
とこのように分類すれば、おのずとアサイーにお金をかけてメニューのバリエーションを増やして、どこにニーズがあるかを探ることができる。それなりにお金をかけないとダメですけど。
このように事業を俯瞰して見るというは会社経営では必要なこと。
目の前の仕事を片付けるのに必死な僕にとっては目からうろこの話でした。
次世代事業選びにも決まり事が
ふたたび企業の新陳代謝の話に戻しますが、事業変容に大きく関わってくるのが次世代事業の部分。ただ、闇雲に事業を選択するのではなく、そこにはちゃんとしたルールに基づいて選定がなされています。
まず競合が少ない、いないといこと。競合が多いと価格競争に巻き込まれてしまい、すぐに疲弊しています。
つまり、レッドオーシャンではなく、ブルーオーシャンに進出しようという話。
それと手間がかかる事業。手間がかかれば、おいそれと参入とは行きません。
化学メーカーもビッグデータ
で、三菱ケミカルでは医療分野の事業を推進中。
ドラッグストアの店頭で簡単に血液検査ができる仕組みを提供したり、病院での血液検査の分析を引き受けたり。
これらのデータを蓄積し、分析することで、新たなビジネスを創出しようというわけです。先行者利益といいますか、先に手を出した方が、それだけデータの蓄積も多くなる。しかも新ビジネスまでのプロセスが結構大変。さきほどの手間のかかる事業に合致します。
となると将来的には化学品メーカーが、医療関連会社に変容することも・・・。
変容させていくというのは物凄くエネルギーを使うもの。けど、そうでもしないと企業は生き残れないを改めて気付かされた気がしました。