日本が世界に誇れる自然エネルギーの切り札、地熱

地熱エネルギー業界

地熱資源量は世界第3位

自然エネルギーはと言えば、太陽光、風力発電などが目がいきちがいですが、実は地熱発電も古くから利用されています。

しかも、この地熱資源量は世界で3位という日本。資源に乏しい日本にとっては希望の星とも言えます。

ところが、地熱発電所の出力は、たったの2.2%。詰まるところ資源は豊富なのにほとんど実用化されていないというのが現状です。

腕はある。後は地元住民との調整か。

地熱発電は地下1000~3000m近く掘り起こして、当たるか当たらないかは運まかせというのも開発がなかなか進まない要因ともいえます。

他にも地元住民から、掘り起こすことで温泉の水に何かしら影響を与えるのではという懸念。街にとっては死活問題であり、中々首を縦には振れない。

地熱発電の設備は、東芝、富士電機、三菱重工の3社で世界シェア7割が示す通り、腕には定評があるものの、その技術力は海外に向けられ、国内ではその技を使う機会がほとんどないというのが現状です。

地熱発電普及のきっかけになれば、岐阜県の地熱発電所

1966年、日本発の地熱発電所、松川地熱発電所を手掛けた東芝が、2022年岐阜県に地熱発電所を開業しました。

開業に至るまでには10年の歳月を要したようで、掘り起こし作業では2度も失敗し、挙句の果てにはパートナーを失ってしまう始末。

失意の中、手を差し伸べてくれたのが現在のパートナーである中部電力。この頼もしいパートナーを得て、何とか開業にこぎつけました。

地元住民を納得させる仕組みも奏功

ギャンブルとも言える掘り起こしに成功し、次なる壁となる地元住民の承諾は、温泉水を地元に無償提供するという形で理解を得ることができました。

この仕組は、今後の地熱発電にも大いに利用されると思います。

まとめ。設備会社主導がいいかも

岐阜県の地熱発電所、中尾地熱発電所は東芝が設備納入から、運用までも賄うもので初めての例だとか。

設備会社が運用面でもノウハウを蓄積することで、設備品のさらなる向上にも寄与できますし、地熱発電所を検討する自治体にとっても、ハードとソフトがセットになっているのは安心でしょう。

資源量第三位をフルに活用し、逼迫する電力の改善に少しでも貢献できればと思った次第です。

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